札幌市北区のコンビニで店員が襲われ、3人が死傷した事件から3月3日で1週間が経過した。

地域で愛されたお店での悲劇を忘れないという思い。そして、安全への備えを取材した。

現場には多くの献花

札幌市北区の住宅街にあるコンビニエンスストア。

事件から1週間を迎えた3月3日の朝、多くの花が手向けられていた。

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2022年まで近くに住んでいたという女性は。

「この地域は温かくて地域社会が生きていて。このお店の人たちは違う。声のかけ方、目線の合わせ方が違うから、みんなここに来ていた。つらい」(献花に訪れた女性)

愛されていたお店で起きた悲劇

暴れる男を囲む警察官。

提供:視聴者
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男の左手には刃物のようなものが。

提供:視聴者
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警察官は警棒を使って男を取り押さえた。

殺人未遂の現行犯で逮捕・送検されたのは、北区に住む無職 宮西浩隆容疑者だ。

警察によると、宮西容疑者はレジにいた男性店員に切りつけたあと、商品棚の近くにいた女性店員を襲った。

そしてバックヤードで大橋恵介さんを襲ったとみられている。

大橋さんは死亡、2人の店員もケガをした。

捜査関係者によると、宮西容疑者は当時複数の刃物を持っていて、レジを荒らすような行動や金品を要求するような言葉はなかったという。

宮西容疑者は事件を起こす前、一度店を訪れていて「刃物をとりに一度帰宅した」と話している。

警察は、1度目の来店時に一方的な殺意を抱いて店員3人を襲った可能性もあるとみて、当時の状況を調べている。

安全への備えも

動機の捜査が進むなか、万一の事態に備える動きが。

西区のコンビニでは3月4日、警察官による防犯指導が行われた。

店員の安全を確保するため、避難経路などを確認するよう呼びかけた。

もし遭遇してしまったら?

もし、私たちが危険な場面に遭遇したらどうしたらいいのだろうか。

防犯に詳しい専門家は。

「まずは逃げることを最優先していただいて助けを求める」「何も持っていない場合は身の回り、誰のものでもいいので盾にして身を守る」(防犯アドバイザー 京師美佳さん)

買い物など、普段立ち寄る場所での避難ルートを想定しておくことも大切だという。

「襲われたときに冷静になるのは難しいと思うが、どこか逃げる場所がないか探して逃げることを訓練していると、万が一の時も同じ行動ができる。日頃からシミュレーションするのがいい」(京師さん)

事件を忘れない、地域の思い。

そして、安全への備えが始まっている。

北海道文化放送
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