衆議院の政治倫理審査会(政倫審)は岸田首相も出席し「完全公開」の形で開かれることになった。これについてジャーナリストの鈴木哲夫さんは、関西テレビの「newsランナー」に出演し、「やった感」の演出に過ぎないと解説した。

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■「急展開」「リーダーシップは」は見せかけ

ジャーナリスト 鈴木哲夫氏:このニュースで『急展開で前へ進んだ』などと、急展開という言葉をよく言いますが、これは急展開に見せかけているということ。岸田さんがリーダーシップをとっている風に見せかけているということです。政倫審は国会が行う検証の中では一番軽いものです。政倫審の上には参考人招致があり、その上に証人喚問があります。この一番軽いところで出る・出ない、公開する・しない、などとわーわー揉めているわけです。政倫審がすごく大きな存在に見えてきているように思います。ここで岸田さんが『私が出る』と言えば、大きなことをやっているように見えます。

ジャーナリスト 鈴木哲夫氏:でも岸田さんに聞きたいのは、『なぜ最初から出ると言わなかったんですか』ということです。自分で説明すると言ったけど、岸田派でも不記載はありました。これについて岸田さんは『事務的ミスが重なった』と言ったんです。個人のパーティーでもいろんな疑惑が出ているが、説明していない。最初から出ると言ってくださいよ。

■「特別委員会」を作るべき そこまでやっての「説明責任」

ジャーナリスト 鈴木哲夫氏:自民党としては政倫審をできるだけ大きなものに見せて、『やらない・出ない』などと言って、最後に岸田さんが出てきて、『みんな、出るぞ』というと、『あ、やってるな』という風に思わせられます。でも、これで終わってはダメです。本当にやるべきなのは、その上の参考人とかです。僕は特別委員会を作るべきだと思います。そこまで徹底的にやる。そこまでやって初めて説明責任です。

■だまされないように、しっかり見て

ジャーナリスト 鈴木哲夫氏:政倫審への出席は、今回5人ぐらいに絞られていますが、もともとの、50人近くの人はどこへ行ったんでしょうか。言葉はきついんですが、皆さん、だまされないように、しっかり見ていかないといけませんよ、と言いたいです。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年2月28日放送)

関西テレビ
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