沖縄県・糸満市で、500年の歴史を持ち市の無形民俗文化財に指定されている伝統行事「糸満ハーレー」。そのなかで、海に放ったアヒルを捕獲する“アヒル取り競争”が今問題になっています。

この記事の画像(7枚)

この伝統行事を巡り、2月22日に警察が行事委員会のメンバー複数人を、動物愛護法違反の疑いで書類送検していたことが分かりました。

伝統行事でも“動物虐待”

きっかけは、2023年7月。動物の愛護活動を行うNPO法人が、アヒルを捕獲する際に、首をつかむなど乱暴に扱う行為があったとして、警察に刑事告訴していました。

市や主催者のもとには、中止を求める電話やメールなどが、県外を中心に1000件以上寄せられていたといいます。

NPO法人アニマルライツセンター 岡田千尋代表理事:
伝統行事に対してでも、動物虐待は動物虐待で。改善していかなくてはいけない。ここだけを取り残していくわけにはいかないだろうというふうに思います。アヒルを生きていないものに変えてほしいですし、基本的には動物を使わない形に変えてほしいと思っています。

生きたアヒルを使うことをやめるよう求めたNPO法人の訴えに対し、参加者に「アヒルを粗末に扱わない」などの注意喚起を行ってきたという主催者側。2023年7月にも、このように話していました。

糸満ハーレー行事委員会 東恩納 博 委員長:
我々はとにかく動物虐待にならないように、努力は一生懸命やっている。やっぱり残すべきものはちゃんと後世に伝えていかないといけないという、大きな責任を感じますので、大事に守っていきたいと強く思っております。

糸満市は、今後の検察の判断をもとに、行事委員会の中で、“アヒル捕り競争”の在り方について議論されていくと考えている、としています。
(めざまし8 2月28日放送)