2月から1600品目以上の食品が値上げとなる。
値上げはカゴメのトマト加工品や江崎グリコのスナックなどが対象で、トマトの不作や人件費の増加が主な理由だ。
特にトマト製品は、世界的な気候変動の影響で生産量が減少し、価格が高騰している。

人件費高騰で値上げ

物価高が続く中、2月は1600品目を超える食品が値上げする。

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カゴメのトマトケチャップやトマトジュースなどが、2月1日から値上げされた。
トマトの不作による価格高騰などが影響しているという。

また江崎グリコも、プッチンプリンやポッキーなどの一部品目で、値上げや内容量を減らす実質値上げを順次行う。

帝国データバンクによると、2月に値上げされる食品は1626品目で、4カ月ぶりに1000品目を
上回った。
「人件費」を理由とする値上げの品目数は5月までで約2割を占めていて、賃上げ分を確保するための値上げが広がるかが、今後の焦点だ。

2月も多くの食品が値上げされることになっているわけだが、中でも、調味料ではケチャップ、飲料ではトマトジュースと、「トマト加工品」が多い。

例えば「カゴメ」は、1年前にもトマト加工品の値上げを行っているが、1日の納品分から、さらに家庭用の食品の出荷価格を「最大16.4%」、飲料を「最大13.6%」値上げしている。

その理由が、「トマトショック」だ。
世界的な気温上昇の影響でトマトが不作になり、その結果、加工品の価格が高騰しているという。

そもそもトマトの生育の適温は品種によっても異なるが、一般的には、日中は23度~28度、夜間は10度~15度と言われている。

日中30度を超えると、トマトは実がつかなくなったり、大きく育たなかったりするという。

加工用トマトを生産する主な国は、「アメリカ」、「中国」、「イタリア」だ。

「全国トマト工業会」によると、アメリカ・中国・イタリアでは、猛暑が続いた影響で、干ばつが起きるほどの水不足となるトマトショックで、生産量が減ってしまったという。

アメリカのカリフォルニア州では、雪や雨が多かったため水不足が解消し、増産の計画が進んでいるという。

3月の値下げは特になし

トマト加工品の値上がりの一方で、タマゴは値下がり傾向だ。

タマゴの価格の相場をグラフで見てみると、だんだん下がってきているのがわかる。このまま物価の優等生として戻ってきてほしい。

また、帝国データバンクによると、3月に価格が高騰しそうな食品は「輸入ワイン」や「ウイスキー」などで、理由は、原材料や物流費の高騰だという。

逆に値下げされるものは、今のところ特になさそう。

原材料費が落ち着いた分を賃上げに回す企業が多く、販売価格には反映されないと考えられる。
(「イット!」 2月1日放送より)

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