仕事の連絡や、何げない雑談にも使われているコミュニケーションアプリ「LINE」。
実は今、このLINEのメッセージを巡って「若者にNGなLINEのやりとり」が話題となっています。

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それは、メッセージの語尾や最後に付ける句点の「。」(まる)
若者はこの「。」に威圧感や、そっけなさ、冷たさを感じるというのです。

10代学生:
怖い!怖いですこれは。「。」怒った感じがする、最低限だから…冷たい感じがする。

20代学生:
怒ってない文章だとしても「。」がつくことによって、威圧感というか、ちょっと不安になるときもあります。

このような若者の感覚は、中高年世代に伝わっているのでしょうか?

40代会社員:
そうなんだ!? そんなつもりはないからね、こっちは…。時代が違うのかもしれないけれど。「。」はよく使いますね。意識はしてない、文章書くのと同じで、話が終わるごとに「。」みたいな。

40代会社員:
仕事だから「、」と「。」かなって、どうしても業務の話になると「、」とか、「。」になっちゃいますね。

若者たちはなぜここまで「。」に対して「怖い」という印象を持ってしまうのか。
成蹊大学客員教授でITジャーナリストの高橋暁子氏は、そんな若者の心理をこう読み解きます。

ITジャーナリスト 高橋暁子氏
ITジャーナリスト 高橋暁子氏

高橋暁子氏:
普段若者は若者同士でやりとりするんですけども、チャットのようにやりとりするので、単語とか文節で送っているんですね。句読点を打つはずのところで、すでに送っているので基本的に打たないということになるんです。なので、全く見慣れないんですよ。
見慣れないからこそ、あえて付いていることに、意味を見いだしちゃうんですよね。じゃあここには怒りや威圧感が込められているのかなと感じてしまって「怖い」と。

MC谷原章介:
変な意味はないですよ!ただもうちょっと文章を軟らかくしてあげればいいんじゃないかな、送る方も。「了解です~。」とか。

「おじさんだけは見逃して」世代間ギャップはなぜ起こるのか

「。」に対してポジティブな印象を受けないという若者たち。逆に「。」をあえて使うケースもあるといいます。

例えば、「打ち上げのお店はイタリアンでもいい?」というメッセージに対して、「いいと思う。」と返した場合、「あまり好きではないが好きにすれば?」というニュアンスになるそうです。これは、受け取る側も意味を共有しています。

小室瑛莉子アナウンサー:
「いいと思う、あんま乗り気じゃないよ、察してね」みたいな。意味合いを込めて「。」を付けることはあります。

MC谷原章介:
若者の中だけでそれがそうなるのはすごく理解できるので、おじさんたちはそうじゃないから、おじさんの「。」は見逃してくれない? そんな意味じゃないから。

小室アナ:
その“常識”に、一緒に巻き込まないほうがいいってことですよね。若者が。

――なぜ世代間でここまでギャップが広がってしまうのでしょうか?
高橋暁子氏:

大人世代はガラケーメール世代で、メール文化を引きずっているんですよね。メールなので文章は長いし、読みやすくするために改行したり、誤解されないために絵文字なんか付けるじゃないですか。でも若者はLINEって2011年からのもので、もう13年もたっているんですね。だから、若者はLINEネイティブなんですよ。なので、最初からチャットのようにコミュニケーションしていたので、短文で送るのが当たり前なので、そもそもツールの使い方が全く違うということなんです。

LINEの“正解”と“NGワード”

句点の「。」をつけてしまうことで、送った側は思っていないけれど、相手に嫌な思いをさせてしまうことがあるという現状がある中、若者が思う正解とはなんなのか?
若者に話を聞いたところ、こんな答えが返ってきました。

・10代男性 会話は「。」をつけず、改行する
・10代女性 「!」と「絵文字」をつけるのが優しそうに見える

おじさん構文になることを心配する
おじさん構文になることを心配する

MC谷原章介:
絵文字と「!」ってちょっと前におじさん構文っていわれた気がするんだけどいいの?やっていいの?

高橋暁子氏:
適度にあると…、そこまで親しい関係同士ではないので、誤解を生まないためにつけるというのはアリなんです。ポジティブに送っていますよというのが伝わるので。

MC谷原章介:
でも赤「!」をたくさん使うとおじさんになっちゃうんでしょ…。

小室アナ:
赤「!」はそうですね。普通の「!」を使うかなと。1個の文章の中で絵文字は大体2~3個にとどめておこうとか、なんとなくバランスは見ていますし、多すぎるとやはりいわゆるおじさん構文になってしまうかなと。

小室アナの話に、苦い顔をする倉田アナウンサー
小室アナの話に、苦い顔をする倉田アナウンサー

高橋氏によると、若者に送ってはいけないNGワードとして、句読点、カタカナ、小さい文字、顔文字、大量の絵文字などがあるといいます。

また、短文もNGだといいます。これは、今から若者に合わせて短文にすると逆に「怒っているのかな?」と勘違いされてしまうそうです。

――絵文字をたくさんつけるのもNGなのでしょうか?
高橋暁子氏:

大人から若い世代だと、どうしても威圧感を感じられやすいので。
和らげる意味で、ポジティブな感情を表すような絵文字を“少し”付けるくらいならむしろありだと思います。
(めざまし8 1月24日放送)