能登半島を襲った地震により、大きな被害を受けた石川県珠洲市。
集団避難が進む中で、「自宅に残り続ける」という決断をする人たちもいます。

石川県珠洲市の野々江町で生まれ育ったという、山下美恵子さん(79)と夫の一二さん(84)。

地震の影響で大きくゆがんでしまった自宅は、市の応急危険度判定で「要注意」の「黄色」の判定を受けました。

山下美恵子さん(79):
戸が外れてしまって…大変なんです。床も底落ちていますし。

めざまし8が取材に伺ったこの日の室温は約10℃。3日ほど前から電気が復旧し、ガスも使えるといいますが、戸口や窓が壊れているため、外の冷たい風が入り込んできます。
今後の生活について聞いてみると…。

山下美恵子さん(79):
私らも結構年なもので、崩れるまでここにいようかなと思っています。

山下一二さん(84):
余震の大きいのが来たらつぶれるのは分かっているのだけど…どうしようもない。
住み慣れた土地を離れる事への不安
地震発生時は津波から逃れるために一度避難所に行ったという山下さん夫婦。しかし…。

山下美恵子さん(79):
とにかくトイレが大変で。学校の先生とかいろんな人がいろいろ良いように話しかけてくださるけど、それが余計、私ら気の毒とか、申し訳ないという気持ちで…。
設備の整ったホテルなどへの2次避難についても、積極的ではありません。

山下美恵子さん(79):
私らはずっとここに珠洲から離れたことがないもんで、周りの皆さんと知らない土地に行ってなじめないかなと思ったり…。強情と言われればそれまでですけど。
(「めざまし8」1月17日放送より)