約200人が避難生活を続けている、石川県・七尾市の小学校に設置された避難所。被災者の6割以上が女性です。

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未就学児2人の母であるAさんは、子育てで必要なあるものが足りていないと話します。

Aさん(30代女性):
服がね、子供は本当に服が足りない。やっぱり子供はおしっこ漏れたりとか、ご飯食べこぼしたりとかするもので。すぐに洗濯は必須になります。

七尾市では今も約2万戸が断水していて、子供服の洗濯がこれまでのようにできません。さらに女性ならではの悩みも。

――あればありがたいという物は?
Aさん(30代女性):

(女性用の)下着ですね。きのう肌着とか靴下とか届いたみたいなんですけど、肌着とか普通のお年寄り向けのみたいなのしかなくて。大人の女の人向けの下着とかはないので。洗濯さえできれば、まだ自分らの持っている服で使いまわせるんですけど、水がどうしてもないもので。水さえあればなぁと…。

普段の生活とは異なる避難所生活のストレス。そんな中、女性が過ごしやすい環境作りも進められていました。

届けられた「生理用品」

小さい2人のお子さんを持つ母親のBさん一家も、地震の被害で家にとどまることができず避難所に来たといいます。

Bさん(30代女性):
家が住める状態じゃなくて、天井とか落ちてるいて、余震でもう落ちてくるんじゃないかっていう不安で寝られないので、ここの方に避難させてもらっているんです。

そんなBさんは、届けられた支援物資でとても助かった物があったといいます。

Bさん(30代女性):
実は3日に(生理に)なりまして、夜用のがここにあったので本当に助かりました。止めることができないですし、替えないとそこから感染症とかもありますから、替えが必要になります。そういう面では、そういう物資も大切でありがたかったです。

この避難所では、1月6日に設置された仮設風呂にも、生理用品が置かれていました。

仮設風呂に置かれた生理用品
仮設風呂に置かれた生理用品

海上自衛隊・舞鶴警備隊 隊員:
SNSなどで、生理用品が足りないとか、おむつがが足りないとかですね。そういう声を聞いてお持ちしました。

避難所での苦労は他にも…。

Bさん:
元旦の日は車中泊でグラウンドの方に止めて、2日から教室を借りて過ごしています。ちょっとトイレとか隠れるところで、見えないようにして、着替えるとかはしていました。

避難所に設置された手作りの更衣室
避難所に設置された手作りの更衣室

着替える際のストレス。これに対して、避難所側も12日に段ボールで作られた更衣室を設置するなど、少しずつ避難した人が過ごしやすい環境作りが進められています。

なぜ女性への配慮不足になってしまうか

石川県七尾市で、避難所の環境改善など、被災者支援を行っている「被災地NGO協働センター」の増島智子氏によると、避難所に男性が多かったり、取り仕切るのが男性だけだと、どうしても女性への配慮不足になってしまうこともあるといいます。

また、男性が物資の内容を決めることが多いため、女性が必要な物資が届きにくいという現状も。

――被災から2週間以上たって、女性特有の悩みに対する配慮も必要ですよね
村上佳菜子氏:

やはり女性だから理解できる部分だったりというところあると思うので、避難所にいらっしゃる女性の方にお話を聞いて、どういうものが必要なのかというのをラインアップしてもらって表に出してもらうと、私たちもそこから寄付ができますし。
生理用品とかもそうですし、妊婦の方や小さいお子さんがいてミルクをあげる場所がないとか、そういうものもたくさんあると思うので、そういうことも聞いて、サポートしていなくてはいけないなと。

橋下徹弁護士:
男性目線で避難所のことを考えても、やはり思いつかない、気がつかないことはたくさんあるし、女性専用の避難所というのも必要なのではないかという議論はあるんです。それがなかなか進んでいないことが現状なんです。
(めざまし8 1月15日放送)

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