泥の道を抜け、崖を登り、命の危険すらある悪路を越えて、孤立した避難所に向かう陸上自衛隊。

崖崩れの横を進む自衛隊員
崖崩れの横を進む自衛隊員
この記事の画像(17枚)

1月8日に陸上自衛隊が公開した映像では、陸上自衛隊員が道路が寸断された地域へ、支援物資を背負って運んでいく様子が映されていました。

崖を登る陸上自衛隊
崖を登る陸上自衛隊

自衛官:
ここもやばいね…行けそう… 

いまだ多くの地域で、道路や電気・水など、インフラの復旧が進まない被災地。その要因は、何なのでしょうか…。

約2万世帯が断水…復旧が進まない要因は?

1月11日、「めざまし8」は、七尾市を取材しました。

七尾市のあるお宅にお邪魔すると、電気は通っているといいますが、蛇口をひねっても、水が出る様子はありません。

家の住人:
出ない…今日いつ出るか分からんって…水大切ね。分かりましたよ。

蛇口をひねっても水は出ない
蛇口をひねっても水は出ない

七尾市では、今も およそ2万世帯が断水。

1月11日市役所では、名古屋市や新潟市からの職員が応援に加わり、復旧作業についての会議が開かれました。

「七尾市の受水が回らない状況で、その影響で七尾市の方は断水が続いている状況でございます」

「まず現状がどこまで正しいかっていうのを把握する段階ですので…」

復旧の遅れ…。その原因の1つは「現場の人手不足」だといいます。

七尾市建設部上下水道課 佐々木仁寛課長:
実際、水道グループが7名、あと支援職員として4名ほど…各地区で漏水調査および通水の作業を行っているところです。

七尾市では、およそ2万世帯の断水に対し、職員の数はわずか10人ほどで市内全域の断水復旧作業を行っているといいます。

その現場をめざまし8は、取材しました。

復旧作業に密着…見えてきた現状

取材ディレクター:
七尾市の田鶴浜という地区です。この辺りにも地面には大きなへこみやヒビができていて、大きな損傷を受けています。そして奥の方では、破損した水道管の工事が行われているということです。

現場にいたのは、工事業者と市の職員が1人。

工事業者:
地面から(水は)噴いてない?

確認のため走る職員
確認のため走る職員

工事業者の問いかけの確認作業のため、上下水道課の職員が走って、住民に話を聞いてと、何カ所もの調査を1人で奮戦しています。

断水している家の住人:
今日中には出るかね?分からん?

上下水道課の職員:
ちょっとまた直してみて…もしまた漏れていたらまたちょっと止めさせてもらうかも…。

上下水道課の職員:
漏水箇所を特定できたら両端のバルブを閉めて水を止めてしまって、掘って管をむき出しにして、漏れているところをつなぎ直すっていう工事になります。

こうして地下の水道管を調べ、水漏れの箇所を見つけて補修。この作業をひたすら繰り返すしかないといいます。

取材ディレクター:
先ほどの水道管の工事はいったん終わったんですけど、今度はまた別の場所で漏水が確認されたということで反対側のあちらの方でまた別の工事が行われています。

水道管を住人とチェックする職員
水道管を住人とチェックする職員

求められる、1日も早いインフラの復旧。
七尾市では1月12日から、担当職員を15人ほどに増やし、作業を急ぐということです。
(めざまし8 1月12日放送)

<フジネットワーク サザエさん募金>能登半島地震救援