1月10日、「めざまし8」宛てにSOSを訴える投稿が届きました。

<めざまし8に届いたSOSより(一部抜粋)>
石川県内灘町に河北潟酪農団地があります。
震災後より断水が続き、牛の飲み水に困っています。
うちの牧場だけで毎日10トンの水が必要です。
牧場で水が枯渇 牛舎に響く牛の鳴き声
取材班が向かったのは、金沢市から北におよそ12km。石川県内灘町にある河北潟酪農団地。

牛舎に行ってみると、そこにいたのは、およそ400頭の乳牛。

乳牛もまた地震の影響を大きく受け、地震発生後から乳の出が悪くなっていました。

ホリ牧場の管理獣医師でもある堀牧人さんはこの状況についてこう語ります。
ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん:
従業員のみんなが疲弊していくのをなんとか食い止めないと。疲れてしまうと牛の体調にも人の体調にもそうですけど、両方元気なくなるので…。

この牧場は、80年ほど前に開業。学校給食用などの牛乳を生産しています。
地震直後から困っているのが「断水」です。
――一番困っていることは?
ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん:
断水です。完全に何も出ないので。

――震災からずっと?
ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん:
はい。
元日の地震発生後からこれまで、牛たちに十分な水を与えられていないといいます。

地震発生から5日目の1月5日には、牛の飲み水用タンクが、すぐに枯渇し、水を求める牛の鳴き声が牛舎に響いていました。

堀さんによると、水が足りないと、牛はエサを食べなくなるといいます。
ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん:
もうやっぱり食べられてないのでどんどん痩せていって、それは見ていてつらかったのと…

ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん:
鳴いているのがほんとにつらくて。うちらも大変で、やれる限りやるんですけどそれでもやっぱり足りないので、そこがつらかったですね。

取材中に届いたボランティア団体からの救助の手
水不足で牛たちが死んでしまうかもしれないという事態。
こうした状況を知った他県の酪農家が呼びかけを行い、取材に行ったこの日、ボランティア団体からの救助の手が届きました。
ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん:
いまから来ると思うんですけど、あっちょうど来たかな。あの車ですね。

ボランティアが、牛用の飲み水を運んできてくれたのです。
この日、供給してもらった水の量は約10トン。

ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん:
きょうやっとこれが入ったので、(牛たちが)なんとかウォーターカップで(水を)飲めるようになった。

ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん:
今日久しぶりに水が出たんでみんな忘れてて、出ないもんだと思って全然見向きもしなかったんですけど、押して教えてあげたらまた飲むようになりました。

届いた水をおいしそうに飲む牛たち。
しかし、まだ予断を許さない状況だといいます。

ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん:
(断水が)2カ月から6カ月続くんじゃないかと今言われてるので、中々気持ち的にはつらいと言いますか。これがずっと続くっていうのは厳しいですね。
(めざまし8 1月11日放送)