有力な犯罪組織のリーダーが刑務所から脱獄したため、非常事態宣言が出されている南米エクアドルで9日、武装集団が地元テレビ局に侵入し、生放送中のスタジオを一時、占拠した。

エクアドルの治安当局などによると、最大都市グアヤキルで9日、武装した男らが生放送中のテレビ局に押し入り、キャスターの男性の首に銃を突きつけたり、スタッフを蹴るなどして
一時人質にとった。

まもなく現場に駆けつけた警察が制圧し、人質を救出するとともに、13人を逮捕した。

また、現地メディアによると、刑務所でも男らが押し入り、職員を順番に殺害しているほか、
グアヤキル大学でも何者かが侵入したとの情報で逃げ惑う学生たちの映像が報じられ、大学側はキャンパスでの授業を中止した。
エクアドルでは麻薬犯罪組織の抗争で治安が極度に悪化していて、今月7日には「ロス・チョネロス」と呼ばれる有力な犯罪組織のリーダー、アドルフォ・マシアス受刑者が脱獄し、その後、警察官の拉致や爆発が相次いだため、ノボア大統領が非常事態を宣言していた。

ノボア大統領は9日の事態を受け、国内で武装紛争が起きていると宣言する大統領令に署名し、
20以上の犯罪組織をテロ組織に特定して無力化するよう軍に命じたと明らかにした。
(「Live News days」1月10日放送より)
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