能登半島地震から1週間が経過。輪島市では、多くの人が避難所に身を寄せていますが、避難所以外の場所でも「助け合いの輪」が広がっています。

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めざまし8取材スタッフ:
あちらの農業用ハウスなんですが中に人がいらっしゃいますね。

農業用ハウス“自主避難所”に高齢夫婦が参加

普段はきゅうりなどを育てる農業用ハウスに、近隣の住民11人が自主避難しているといいます。

避難場所として農業用ハウスを提供した道下貴寿さん(65):
避難所はいっぱいでもうあふれかえってる。行くところがないんじゃ…、ここで何日間か寝泊まりできるようにしないと。

1月8日、新たに高齢の夫婦が避難してきました。

道下貴寿さん(65):
遠慮だけせんといて。

農業用ハウスに避難してきた水洞しさこさん(77):
うん、わかった。ありがとう。

道下貴寿さん(65):
住めばみんな家族だ。ねえ。

水洞さん夫婦は、自宅で被災し、当初は自らの農業用ハウスで過ごしていました。
しかし、停電が続き、雪への不安もあったため、こちらのハウスに移ることを決めました。

――こういう場所があってどうですか?
農業用ハウスに避難してきた水洞しさこさん(77):

助かるね。本当に助かる。涙出る、本当に。

水洞しさこさん(77):
みんなで食べるとおいしい。みんな泣かんとき言うけど涙出る。
いつもほんと2人であんなところ…
ここ(胸)が熱くなってしゃべられへんねん。

輪島市内の自宅ガレージで物資を配る遊漁船業の男性

被災者同士の支え合いの輪は広がっています。
輪島市内の自宅ガレージで救援物資を配る男性をめざまし8は取材。物資を配っていたのは、遊漁船業を営む山中雄飛さん(29)です。

遊漁船業を営む山中雄飛さん(29)
遊漁船業を営む山中雄飛さん(29)

男性:
それ一個、もう一個いるわ、電池入っとる?
遊漁船業を営む山中雄飛さん(29):
最初一本電池入っとるし、なくなったら言って。

ガレージの中には、沢山のカップ麺や水などがありました。

――こちらの物資は?
遊漁船業を営む山中雄飛さん(29):

これはもう本当、お客さんからいただいた物資です。
全部ここあるもの、全部そうです。自分は遊漁船っていう職業でやってて、それのお客さんです。

遊漁船業を営む山中雄飛さん(29):
水、でお茶、きのう届いたんですけどリンゴジュースでしょ、後は食べ物、ラーメンとか、オムツとかもあったし、お菓子とかもあった。

物資の中には、おむつやカイロなどの生活用品。さらに発電機も。

遊漁船業を営む山中雄飛さん(29):
これもですね、発電機。これもです。これがないと正直、自分らもちょっと近所になかなかご飯作ってもあげれなかったので。

停電が続く中、届いた発電機を使い、温かいご飯を近隣住民に配っているといいます。
なぜ、避難所ではなく、自宅にとどまり支援を行っているのでしょうか。

遊漁船業を営む山中雄飛さん(29):
たぶん街中に比べると被害がちょっと少ない地域になってますんで、あまり避難所に行かないというか、物資も自分で取りに行けてないので、なんとかそういう人たちに行き渡るようにはしているんですけど。

避難所に行けない近所の高齢者のために自宅に残る決意をしたといいます。

遊漁船業を営む山中雄飛さん(29):
餅 入ってる!
男性:
ありがとう
――助け合いですね。
男性:

はい。

遊漁船業を営む山中雄飛さん(29):
今は集う場所にもなってますし、来ていただけると会話にもなるし、自分ら的にも助かってます。来ていただけるだけでも。
(「めざまし8」1月9日放送)

<フジネットワーク サザエさん募金>能登半島地震救援