能登半島の先端に位置する石川県珠洲市。1日に発生した地震によって、甚大な被害を受け、今でも市内の至るところで救助活動が行われています。

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そんな中、フジテレビに届いたのは、「(珠洲市の)高屋町では、救助活動が行われていない、孤立した地区がある」という内容のメール。

そこで「めざまし8」は、珠洲市中心部から高屋町を目指すことに。しかし…、待っていたのは厳しい現実でした。

停電したままの信号
停電したままの信号

田中良幸キャスター:
倒れた電柱の復旧工事をしています。いまだにこの大通り沿い、全ての信号が停電したままです。一見普通の道のように見えても、波打つような段差がある場所があります。道路に建物がはみ出しています。

道をふさぐように倒れ込んだ家屋
道をふさぐように倒れ込んだ家屋

倒れた家屋や、がれきなどが至るところに散乱している道。

電線が垂れ下がり通行止めになった道
電線が垂れ下がり通行止めになった道

さらに奥に進むと、電柱が大きく傾き、電線が垂れ下がり、通行止めになっていました。

至る所で土砂崩れが発生し、道をふさいでいる
至る所で土砂崩れが発生し、道をふさいでいる

迂回ルートを探しますが、どの道も土砂崩れなどで通行止め。結局取材班は、4日、孤立しているという高屋町地区には、たどり着くことができませんでした。

被災した住民が自ら“避難所”開設

たどり着く方法を模索する中で、取材班が目にしたのは、「助けて・避難所・水・電気」と書かれた手作りの立て看板。

道路脇に立てられた手書きの看板
道路脇に立てられた手書きの看板

書かれている場所に行ってみると、集会場のような建物の前に仮設テントが建てられていました。そばにいた男性に、テレビ局であることを告げて、看板について聞いてみると…。

避難している住民:
ここは被害が比較的少ないというか、小さい集落で。自宅に入れない方々だけが集まって、避難所を開設したところです。まぁ…勝手にですけども。

――何人くらいの方がいらっしゃるのですか?
15~20人の間で出入りしている感じです。

集会所に近隣の住民が集まって、独自で避難所を開設。集団で生活しているといいます。

――物資などは大丈夫ですか?
避難している住民:

届いたのはガスの発電機と、きのう(3日)ボランティアセンターの方が来て、カセットコンロのガスと、発電機を置いていってくれました。とにかく水の確保、雪を溶かしたりとか、雨水をためたりとか、枯渇する前に飲料水以外に使う水を貯めていっている状況です。

雪を熱で溶かしてろ過し、生活用水を手に入れている
雪を熱で溶かしてろ過し、生活用水を手に入れている

水道が止まっているため、炭を使って雪を溶かし、ろ過することで、生活用水を確保しているといいます。

避難した住民同士で毎日ミーティングをし、問題を話し合い、健康チェックをするなど、そこには、皆で力を合わせ、苦境を乗り越えようとする住民たちの姿がありました。

避難している住民:
周りの状況が聞けば聞くほど悲惨なので、長期戦だなというか。支援だって当然命がかかっているところに先に行ってもらいたいし。知り合いもその中に含まれているかもしれないし。そういった時に、こっちは長期戦で、自分たちで自活を目指してやってみています。
ガソリンは欲しいなぁ…移動ができない。
(めざまし8 1月5日放送)