山形・米沢市のコイ料理店は今、置賜地方の年末年始に欠かせない「甘煮(うまに)」作りに追われている。普段は1日に約600食分作っているが、大晦日には例年6,000食分の甘煮を作るという。

柔らかくて味が染みたコイの“甘煮”

米沢のコイ料理は、藩主の上杉鷹山が冬場のタンパク源として奨励したのが始まりとされている。

年末年始は甘煮作りで大忙し
年末年始は甘煮作りで大忙し
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中でも、「甘煮」と呼ばれる切り身を甘辛く煮込んだ甘露煮は、年末年始の食卓に欠かせない料理として今に受け継がれている。コイの養殖から加工・販売までを手掛ける「鯉の六十里」では、年の瀬を迎えた12月27日、その甘煮作りに追われていた。

3年物のコイを煮込んでいく
3年物のコイを煮込んでいく

普段、1日に作るのは約600食分だが、27日に調理されたのは5倍の3,000食分。約60cmに育った3年物のコイを使い、じっくり1時間ほど煮込んで、柔らかくて味が染みた甘煮に仕上げていた。

鯉の六十里・岩倉利憲社長:
この忙しさがないと、年末・正月が来ないという感じ。コイを食べて「いい年来い(コイ)」ということで、来年も良い年になるように願っている

この店では、大晦日に例年6,000食分の甘煮を作るということで、年越しまでフル稼働の忙しさが続く。置賜に根づく伝統の味は、地元を中心に全国に向け販売される。

(さくらんぼテレビ)

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