西武からフリーエージェント(FA)宣言し、ソフトバンクホークスに入団した山川穂高内野手(32)が、19日福岡市で入団記者会見を行い、書類送検されて不起訴になった件について、ライオンズファンやプロ野球ファン、球団関係者に対して「本当に申し訳ありませんでした」と謝罪し、「新人の気持ちで頑張りたい」と決意を述べた。
山川選手は会見冒頭、硬い表情で現れると、報道陣に一例して着席した。笑顔は一切なかった。
山川穂高は「一連の私の不祥事によって、ライオンズファン、ライオンズ球団、プロ野球ファン、全ての関係者に多大なるご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。
その上で、「埼玉西武ライオンズさんには入団から10年間、本当に楽しい時も苦しい時も支えてくれて、応援してくれた本当に感謝しています」と感謝の言葉を述べた。
さらにホークスに入団した理由については、「GMから絶対に優勝したい、一緒に頑張りたい、といわれたことが強く刺さりました」と説明した。
そして「マイナスからのスタートになると思っております。一日一日を、これまで以上に自覚を持ち、責任ある行動を取りたいと思います。新人の気持ちで全力で頑張りたい」と決意を述べた。
一方ソフトバンク側は獲得の理由について、今年5月に書類送検され、8月に嫌疑不十分で不起訴となったことについて、山川選手本人や代理人など多方面への聞き取りを行い、不起訴の経緯について理解深めた上で、「家族やファンを裏切った点は深く反省していて、今後家族の理解とサポートを得ながら、野球に真摯に向き合う気持ちがあると確認した」と説明した。
山川選手は5月、当時20代の知人女性に対し、東京都内のホテルでわいせつな行為をした強制性交容疑で警視庁に書類送検された。8月に東京地検が嫌疑不十分で不起訴としたが、西武からは無期限の公式試合出場停止処分を受けていた。
10月に開かれた会見では「今回、わたしの私生活の至らなさが原因で、ファンの皆さま、球団関係、すべての皆さまに多大なる迷惑をかけてしまい、本当に心からおわびしたいと思います。本当にすみません」と謝罪していた。
山川選手は西武での在籍10年間で本塁打王を3度獲得した長距離打者で、3月に行われたWBCでは、侍ジャパンのメンバーに選ばれ、世界一に輝いていた。通算本塁打数は218本。