高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定に向け、大きな節目を迎えた。
北海道後志地方の寿都町と神恵内村で行われている文献調査の報告書原案が、2月13日に公表された。
「核のごみ」最終処分場選定の大きな節目
「核のごみ」の最終処分場選定をめぐっては、第1段階となる文献調査が2020年11月から寿都町と神恵内村で始まった。
NUMO・原子力発電環境整備機構は、処分地に適しているか調査を開始するとともに、町民へ「対話の場」を設け理解を求めてきた。
ただ、国内初となる文献調査にあたりマチを二分する論争を巻き起こした。

「賛成も反対もない。一緒に学びましょう」(片岡 春雄 寿都町長 2020年の説明会)
「国の事業の第一段階。まったく的外れ」(寿都町民)
寿都町も神恵内村も首長選挙で現職が当選
2021年に寿都町では20年ぶり、2022年に神恵内村では36年ぶりに首長選挙が行われたが、いずれも現職が当選。調査も続いた。

そして開始から3年余りたった2024年2月13日、経産省の作業部会で報告書の原案が公表された。
報告書では、第2段階の概要調査に適した場所の候補地が示された。
実際に概要調査に進むかは、町村長や鈴木北海道知事への意見聴取を経て決まるが、知事は反対の姿勢を貫いている。
