2歳の女の子の手足を縛って放置し、熱中症で死亡させた罪などに問われている男の裁判で、男と同居していた女の子の祖母が「一番の責任は私にある」と証言した。

ベニヤ板で囲んだベビーサークルに…

保護責任者遺棄致死の罪などに問われている小野真由美被告(47)と「内縁関係」にあった無職の桃田貴徳被告(52)。 2人は大阪・富田林市の集合住宅で、真由美被告の孫の小野優陽(ゆうは)ちゃんと息子2人の5人で暮らしていた。

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起訴状などによると2人は2022年6月、自宅で当時2歳の優陽ちゃんを粘着テープで手足を縛り、四方をベニヤ板で囲んだベビーサークルに閉じ込め、監禁した。 優陽ちゃんを残したまま5男の息子と共に2泊3日でユニバーサル・スタジオ・ジャパンに出かけ優陽ちゃんを熱中症で死亡させたとされる。

いびつな生活環境の中で起きた事件。 なぜ優陽ちゃんは置き去りにされたのか?

「一番の責任は私にあります」

11月に始まった桃田被告の裁判で検察側は、長年事実上の夫婦として生活していた2人は、自分の便を散らかす優陽ちゃんを疎ましく思い、ベビーサークルに置き去りにしたと指摘した。

一方、桃田被告は「ベビーサークルに入れていません」「(事件以前に)真由美さんとは内縁関係を解消していて、(自分は優陽ちゃんの)養育者ではないと思う」と無罪を主張している。

21日の法廷には、検察側・弁護側双方の証人として小野被告が出廷した。

小野真由美被告:
後悔と申し訳なさでいっぱいです。

弁護人:
一番の責任は誰にあると思いますか?

小野真由美被告:
私にあります。

涙ながらに話した小野被告。優陽ちゃんをベニヤ板で囲んだベビーサークルに入れたことや手足を縛った理由について聞かれると… 。

小野真由美被告:
優陽が輪ゴムを誤飲するので子供家庭センターから、ベビーベッドをサークル状にしてと言われました。怒っちゃいけない子だから、ダメよっていう感じで手をとめました。(Q.桃田さんからの指示は?)ありません。

優陽ちゃんを置き去りにしたことについては「桃田さんと別れて、5男の息子を楽しませることで頭がいっぱいだった。一人にすることはわかっていたが、深く考えない状況だった」と話した。

桃田被告が優陽ちゃんを保護する立場にあったのかが争点となっているこの裁判。 桃田被告の判決は12月13日に言い渡され、小野被告の裁判は2024年1月に始まる予定だ。

(関西テレビ「newsランナー」 2023年11月21日放送)

関西テレビ
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