10月は、乳がんの正しい知識を広める「ピンクリボン月間」だ。医療現場の最新の治療法を紹介する。治療の選択肢が広がり、2023年内にはメスを使わない手術法が保険適用される見込みで注目されている。
傷が残らず治療時間も短い手術
女性の9人に1人がかかるとされる乳がん。
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一昔前までは乳がん手術といえば、乳房の全てを取る「全摘」がイメージされたが、現在は乳房を温存する手術や、がんを切除する手術と同時に乳房を再建する手術が主流となっている。
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また、腫瘍が1.5cm以下の早期発見であれば、メスを使わない手術の選択もある。
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川崎医科大学総合医療センター 土井原博義外科部長:
乳房皮膚に一切メスを入れない、傷が残らないのは大きなメリット。時間が短く、平均10分から15分で治療が終了する。通常の乳房温存手術と比較しても合併症が少ない
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10年ほど前から臨床研究が始まったラジオ波による手術は、針を乳房に刺し、熱でがん細胞を死滅させる方法で、傷痕もほとんど残らず、体への負担も少なく済む。
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現在は健康保険の適用外で、約50万円の自己負担が必要だが、2023年内にも保険適用の認可が下りる見込みだ。
乳がんの手術法としては30年ぶりの認可で、患者にとって精神的にも、金銭的にも負担が少なくなると注目されている。
命を守るため…早期発見と検診が重要
乳がん患者会「アニマート」 寺岡光子会長:
形をあまり変えることなく整容性を保ち、命までも助かる可能性が出てくるということは、患者にとってはとてもありがたい
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川崎医科大学総合医療センター 土井原博義外科部長:
全員がラジオ波の適応になるのではなく、(腫瘍の大きさなど)厳密にやっている。検診にもつながるが。早期発見すれば新しい治療も可能
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新たな治療法が確立される一方、命と乳房を守るために重要なのは早期発見と、そのきっかけとなる検診の受診だ。厚生労働省は、40歳以上の女性は2年に1回、乳がん検診を受けるよう推奨している。
(岡山放送)