毎年10月は世界的に乳がんの正しい知識を広め、検診の受診を推進する「ピンクリボン月間」。45歳の時、両胸にがんが見つかった女性は「早い段階で見つかったのは、あの時一歩踏み出したからだ」と当時を振り返る。今や女性の9人に1人がかかる乳がん。まずは正しく知ることが大切だ。
乳がん見つかり「人生終わったな」
「時間が止まってしまい、何が自分に起きているか全く感情がなくなった」。
こう話すのは、岡山市に住む寺岡光子さん(64)。働き盛りの45歳の時、テレビで乳がんの特集を見てふと検診に行くと、両胸にがんが見つかった。
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「乳腺を全部取るわけで。さすがにその時は私の人生終わったなと」と思ったという。
乳がんは30代から50代にかけて急増
女性がかかるがんで最も多い「乳がん」。その割合は実に9人に1人だ。
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川崎医科大学総合医療センターの土井原博義外科部長は「患者の6人に1人は乳がんで亡くなる。例えば肺がんや胃がんはもっとリスクが高い。検診を受け、早期に発見できれば怖い病気ではない」と話す。
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乳がんは若い世代も注意が必要で、特に30代から50代にかけて急増。仕事や子育てに忙しい年齢の女性に一番多いがんとも言える。日進月歩で研究が進み、最近ではそのリスクを上昇させるものや低下させるものも分かっている。
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「アルコール」や「喫煙」、「夜間勤務」など、“女性ホルモンに影響を与える”ものはリスクを上げることになるといい…。
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逆に「出産」や「授乳」、「運動」でリスクは下がり、「乳製品」や「大豆製品」の摂取もリスクを下げる可能性があるという。
大切なのは早期発見 少しでも不安があれば検診へ
乳がんについて正しく知ることはもちろん、「早期に乳がんを見つけるためには乳がん検診を受けることが大事」だと土井原外科部長は呼びかける。
40歳以上の女性はマンモグラフィーを2年に1回受診、若年者などは「超音波検診」も選択肢に入るという。
![乳がん検診で早期発見へ](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/0/a/700mw/img_0a9024d6d156f2e908531e74832c2782329209.jpg)
ほかのがんに比べて比較的進行が遅いと言われる乳がんだが、何よりも早期の発見が生存のためにはもちろん、乳房を保つために大切。
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寺岡さんは「仕事で忙しい毎日を過ごしていたが、導かれるように検診に一歩を出せたのは、よく頑張ったなと。あの時がなかったら今の私はない。早い段階で見つかったのは、あの時一歩踏み出したからだと思う」と振り返る。
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検診によって救える命があるかもしれない。少しでも不安や心配があれば、一度、受診することを検討してほしい。
(岡山放送)