広島の老舗百貨店が消費者とともに挑む一大プロジェクト。第一弾は、みんな大好き「ギョーザ」。発足から1年8カ月が経ち、試食やミーティングを重ねている。広島県産食材にこだわった商品開発の現場を取材した。
百貨店が客と「共に創る」プロジェクト
10月12日、広島市中区の飲食店で開かれた新商品開発ミーティング。参加者には、百貨店とメーカーの担当者だけでなく商品を購入する「消費者」もいる。
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これは2022年2月、共に創る“共創”をキーワードに老舗百貨店「福屋」が発表した新たなプロジェクト。
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福屋 営業本部・上田知宏 副本部長:
この10年、時代はとてつもないスピードで変化しました。まさに今の時代のお客様のニーズを捉えなおそうと
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広島産品に特化し、あまり知られていない品の発掘と、客から得たヒントを基に新たな商品を開発するという2つを軸に、これまでにないチャレンジをスタートさせた。
あれから1年8カ月…。
福屋 営業本部・上田知宏 副本部長:
順風満帆とは言えませんが、いろいろな壁に当たりながら進んでいる状況です
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県産食材にこだわり、5回目の試食
「福屋」が全力を注ぎ、開発の第一弾として奮闘しているのが「体にいいギョーザ」。ミーティングでは、県内に住む主婦や会社員など“消費者代表”の意見を取り入れる。
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参加した消費者:
家族だけじゃなく、地域で集ったりするときにも気軽に持っていけるような、みんなで食べられる商品になってほしい
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これまでの会議で体にいいものの条件や冷凍ギョーザに対する不満などを出し合い、今回が5回目の試食会だ。
![広島市中区のギョーザ専門店で開かれた試食会](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/a/2/700mw/img_a2446d5cf0d92ede439db7c941fbe206271004.jpg)
参加した消費者:
僕は1番と3番が好きで、3番でいうと玉ねぎの甘みなのかなと
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ギョーザの皮には広島県産の米粉や玄米粉、具にはキャベツや鶏むね肉、ネギなど県産食材をメインで使用している。
“ショウガの風味”で意見が分かれ…
今回、参加者の意見が分かれたのは「ショウガ」についてだ。
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参加した消費者:
すりおろしたショウガを使っているので、ほとんどショウガの風味がない。入れる意味があるのかなと。ショウガが体にいいから入れておこうかという感じでちょっと中途半端かな
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参加した消費者:
生のショウガを入れて、もうちょっとピリッとした感じがあれば良かった
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参加した消費者:
ショウガ入りのほうがバランス的に合っていておいしかった。三次産のショウガが使われていれば、珍しいな、食べてみたいと思うかなと
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福屋 営業本部・上田知宏 副本部長:
それぞれの意見に納得してしまいます。ありがとうございます
「福屋」と同様に、客と一緒に商品開発するのは今回が初めてというギョーザの皮メーカー「井辻食産」もプロジェクトに参加している。
井辻食産・井辻龍介 社長:
ギョーザは高級というイメージはどちらかというとないカテゴリーだと思うが、百貨店と一緒に開発させてもらうことで、ギョーザがもしかすると「お土産」になったり、ちょっと特別な日に食べようという商品になったり、ギョーザの可能性が広がる気はしています
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2024年3月の販売を目指し、商品名やパッケージ、価格、キャッチコピーまですべてを客とつくりあげていくということだ。
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地場百貨店として力を入れる一大プロジェクトの第一弾に、選ばれた「ギョーザ」。百貨店というと、少し高級な商品をイメージするかもしれないが、多くの人が好きな「ギョーザ」の力で、これまで利用していた客だけでなく、新しい客の発掘にもつながるのではないだろうか。
(テレビ新広島)