韓国で電気自動車のタクシーが、時速190km近いスピードで暴走し、信号待ちの車に激突する事故があった。
タクシー運転手と乗客の男性が頭や肋骨に大けがを負うなど、7人がけがをした。

暴走したタクシーの運転手は、「最初に車と衝突したあと突然車が暴走した」「ブレーキが利かなくなった」などと話している。

暴走するタクシー
暴走するタクシー
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まるで映画のように街中を暴走するタクシー。スピードメーターは時速188kmを指していた。

車と衝突後に急発進…街中を暴走するタクシー

なぜタクシーは暴走したのだろうか?

事故が起きたのは、韓国南部の大都市・テグだった。

9月15日、客を乗せて走っていたタクシーが飛び出してきた車とぶつかる。

すると衝突後、タクシーは急発進した。

時速はあっという間に120kmに到達
時速はあっという間に120kmに到達

みるみるうちに時速は120kmに…

タクシー運転手:
大変だ!これ、これ、これ。

乗客:
ブレーキを踏んでください!だめですか?

タクシー運転手:
ブレーキを掛けてるけどダメだ…。

命の危険を感じた後部座席の乗客は慌ててシートベルトを締める。

運転手はアクセルを踏んでいないというのにタクシーはなぜかスピードアップする。
車が暴走を始めたのだ。

たちまち時速は188kmに達した。

乗客:
サイドブレーキはないですか?サイドブレーキ!エンジンを一度切ってみてください。エンジンを!

タクシー運転:
エンジンは切りました…切れない…切れない。

暴走を続けたタクシーは、信号待ちの車に激突してようやく止まった。
このタクシーは“電気自動車”だったのだ。

市内で客を乗せて走っていたタクシーは、横断歩道付近で信号無視をして道路に飛び出してきた車と衝突した。
その後、急発進すると時速188kmまでスピードアップしたタクシーは、約2.5kmを暴走し、信号待ちをしていた車と激突した。

ぶつかった衝撃でタクシーはひっくり返ったまま250mも飛ばれたという。

この事故でタクシー運転手と乗客の男性が頭や肋骨に大けがを負うなど、けが人は全部で7人に及んでいる。

暴走したタクシーの運転手は、「最初の衝突直後に突然車が暴走した」と訴える。

暴走したタクシーの運転手:
最初にぶつかった瞬間、ブレーキが利かずに、ずっと前に進んだ。(道を渡る)人がいるかもと思って、本当に怖かった。

さらに乗客も…

被害にあった乗客:
(運転手の足は)確かにアクセルを踏んでいませんでした。「おじさん、エンジン切って!」と言ったのですが何度も押したけどダメでした。

2023年に入り電気自動車が暴走する事故が相次いで起きている韓国。
警察は、事故当時の車の速度やブレーキ操作の有無について詳しく調べる方針だ。
(「イット!」9月27日放送より)

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