島根・松江市の道の駅「秋鹿なぎさ公園」に設置された、段ボール製の授乳室。

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幅約1m、奥行き約2mで、入り口には仕切りのカーテンがついています。

全国の道路建設業者などで作る協会が、3年をかけて全国150の道の駅に設置を目指す中、寄贈されたものですが、この“授乳室”を巡って、利用者からは不安の声が上がっています。

道の駅利用者(30代女性):
(段ボールを)ちょっと触れたとしても動きますので、建物自体が倒れてくるんじゃないかなとか。私は申し訳ないですが、利用しようとは思いません。

生後10カ月の子どもを抱くこちらの女性も…。

入り口のカーテンから、外の明かりがはっきり分かる
入り口のカーテンから、外の明かりがはっきり分かる

道の駅利用者(20代女性):
外のテレビの音とかが聞こえちゃったり、カーテンで外の明るさがわかるくらいなので、いざ授乳しようとなると一人だと不安かな。

不安の声が上がる中、道の駅側も改善進める

設置後、強度や防犯性に不安の声が上がる「段ボール授乳室」。しかし、道の駅側にも設置をしたい理由が…。

道の駅「秋鹿なぎさ公園」職員:
おむつの交換台がないかとか、授乳室がないかという声は、頻繁に聞いています。

これまでは、利用客から授乳室について問い合わせがあった際、仕切られたスペースのない更衣室や、トイレのオムツ台などを案内するほかなかったといいます。

天井に設置された半透明の目隠しパネル
天井に設置された半透明の目隠しパネル

道の駅「秋鹿なぎさ公園」職員:
天井がついていなかったというご意見をいただきましたので、半透明の板を設置して。利用しやすいように今後も改良していって、使用していただきたい。

不安の声を受けて、道の駅側も、上からのぞかれるのを防ぐために天井に半透明の板を設置。入り口にはポールを置き、利用の際はスタッフに声掛けするよう貼り紙をするなど、対策を進めています。

利用者の中には、「この道路沿いもなかなか授乳スペースがないので、そういう意味ではありがたい」と導入自体には賛成する声も上がっており、今後の改善が期待されます。

「めざまし8」スタジオゲストの橋下徹氏は、改善していくことは前提で、「ないよりある方がいい」という方向で広げるべきだといいます。

橋下徹 弁護士:
“批判”と言うことでやめるのではなくて、“貴重なご意見”としてどんどん改善していったらいいと思うんです。確かに授乳室をしっかり作れと言われたらその通りなんですけど、やはり財源の問題もあるし、授乳室はずっと利用されるものではなくて、ばらつきがあるんです。ですから、設置をして、ニーズがなければまた別の場所にということをやっていかなくてはいけない施設でもありますから、僕は段ボールを利用して、カギとかいろんな所を改善しながら、今ないところよりも、ある方がましだということで広げていくべきだと思いますね。

(めざまし8 9月25日放送)