20日の試合でオリックス・バファローズが逆転勝ちし、パ・リーグ優勝を決めた。その強さの秘密はどういったところにあるのか？ 先日の阪神タイガースの優勝は18年ぶりとあって関西中が大騒ぎだったが、3連覇となった絶対王者オリックスの優勝にファンの反応は…。
3連覇を達成 強さの秘密は“全員野球”！
なんといっても3連覇。その強さの秘密はどこにあるのか、2022年まで野球実況を担当していた吉原アナウンサーが解説する。まず、オリックスの強さというのは、守り、投手力。ピッチャーの力が強い。今年3月にWBC国際大会があり、日本が優勝しました。その中で4人の投手がオリックスから選出されている。
阪神もオリックスも、攻撃力・ディフェンス力ともにデータで見るとそんなに違いはない。しかし中身が全然違う。 阪神は“選手を固定”している。だから選手の役割というのが明確化されていて、選手は「これをやればいいんだ」というのがハッキリしている。
一方で、オリックスは選手を固定しない。130試合のうち、打順が123通りある。つまり、“全員野球”で戦ってきたチームだ。それが20日の試合に表れていた。7回ツーアウトランナーなしから、「もう得点は入らないのではないか…」というところからデッドボールでランナーが出ると一挙に6得点。2対0で負けていたのに一気に逆転していく。自分だけではなく、次のバッターにつなぐんだという意識があり、まさに“全員野球”でなしとげた逆転勝利だった
さまざまなタイプが混在するファンの存在
そして、10人目の選手ともいえる、ファンの存在が大きい。 阪神タイガースのファンは熱狂的な人たちが多い。 それに比べてオリックス・バファローズは2004年にオリックス・ブルーウェーブと近鉄バファローズが合併したこともあり、さまざまなタイプのファンがいる。オリックスブルーウェーブのクールともいえる、グッと抑えながら喜びをかみしめるファンの皆さん。近鉄バファローズの熱狂的なファンの皆さん。そして最近急増している“オリ姫”という存在がある。
まるで韓流アイドルのような選手たちの球団公式ポスターやグッズなどが出るほど、これまでにない形で女性ファンが急増している。アイドルのように推しがいる“オリ姫”が今、注目されている。
ファンサービスにも熱心な選手たち
オリックスファン急増の背景には球団広報の努力がある。
球団の広報宣伝部・後藤俊一部長は「チームがしんどい時期からずっと力を入れてきた、長い積み重ねの結果です」と話してくれた。アイドル風のコスプレについては「ファンや女性職員の意見を大切にしているが、一番大事なのは“選手の協力”。各選手がプロとしての仕事という認識をしている」。
プレーだけでなく、ファンサービスにも熱心な選手が多いということだ。 低迷していた時期を乗り越え、現在は黄金期と言われていますが「やっとここまで来た！」という思いも強いはず。
あとは日本シリーズで“あの球団”との試合が行われれば、もっと関西が盛り上がるのではないか。
（関西テレビ「newsランナー」9月21日放送）
