キャッシュレス決済サービスを通じて、最大2万円分のポイントが付与される「マイナポイント」の申し込み期限が、今月末に迫っています。

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マイナポイントを申し込むためには、各自治体で「マイナンバーカード」を受け取り、窓口やネットで手続きを行う必要がありますが、いまだ約2000万人が申し込みを行っていません。

申込期限が迫る中、この“期限”を悪用した問題が起きています。

巧妙な“詐欺メール”「押してしまいそうでした」

「マイナポイントの有効期限が近づいています」などと書かれた“詐欺メール”。

実際に、詐欺メールに書かれていたURLにアクセスして画面を見てみると、そこには、マイナンバーのキャラクター「マイナちゃん」や、総務相のロゴがありますが、 “ニセモノ”のサイトです。

マイナちゃんのイラストも使われているが偽サイト
マイナちゃんのイラストも使われているが偽サイト

このサイトで、氏名や住所、クレジットカードの情報などを入力してしまうと、悪用される可能性があります。

実際に、詐欺メールが届いたという女性は…

女性の元に実際に届いた詐欺メール
女性の元に実際に届いた詐欺メール

詐欺メールが届いた女性:
左上にちゃんとロゴが、ウサギのマークで描いてあって。 マイナポイント事務局って下に書いてあって、「自分のポイントを見る」ってボタンがあるので。かなり押してしまいそうでした。
ちょっと日本語がおかしいなという部分があって。「?」が変なところについているなって。

「マイナポイントの申し込み方法です?」と不自然な位置に「?」があることから、詐欺メールだと気づくことができたといいます。

マイナポイント詐欺の問い合わせが先月の4.6倍

偽サイトと本物のサイトを比較してみても、ロゴやイラスト、文章など本物と非常につくりが似ており、一見して偽サイトだと見破るのは難しいです。

見比べても違いが全くわからないレベルで似ている
見比べても違いが全くわからないレベルで似ている

偽サイトにアクセスすると、住所・氏名・電話番号、クレジットカードの番号入力などを求められますが、入力してしまうと不正利用される可能性があります。

気づかずに入力してしまった場合、どのような対処をすれば良いのでしょうか?
ITジャーナリストの三上洋氏によると…

ITジャーナリスト 三上洋氏
ITジャーナリスト 三上洋氏

ITジャーナリスト 三上洋氏:
まずはクレジットカード会社に連絡して、カード番号の変更。そして警察にご相談いただくということになります。

フィッシング対策協議会よると、8月には342件だったマイナポイント詐欺の問い合わせが、9月は1565件と約4.6倍に急増。

三上氏はこれを、8月25日に総務相が「今月末に期限を迎えるマイナポイントの未申請者が2000万人いる」と発表したことが理由ではないかと推察します。

三上洋氏が解説!偽サイトを見破る方法

偽サイトを見破る方法はあるのか?
三上氏によると、偽サイトにはいくつかの“おかしな点”があるといいます。

例えば、「1回目のキャンペーンに参加してポイントを受け取っていてもキャンペーンに参加できます」と書かれていますが、実際は、初回ポイントをもらった人が2回目ももらえるこということはなく「うその内容」になります。

さらにサイトのURLも、「zmd」「mynabarcerd」「jq」など、それっぽく見せてはいるがよく見るとおかしなアドレスになっていることがあるといいます。

「申し込み方法です?」とおかしなところに「?」がついていたり、マイナポイントが「ミナポイント」になっていたりと、サイトのデザインはよく似ているのですが、文章の「日本語」が怪しい点や、偽サイトにはクレジットカード情報の入力を求められる欄がありますが、実際のマイナポイントの申請には、これらの情報は必要がありません。

ITジャーナリスト 三上洋氏:
クレジットカードは一切不要です。これは不正利用するためだけに、犯人が盗み取ろうとしているということですね。
注意点としては、マイナポイントの申請は、スマホの「マイナアプリ」です。サイトではないです。なので、申請は「マイナアプリ」からやりましょう。また、事務局は「ショートメッセージやメールは送りません」とはっきりと言っているので、そういうものが届いた時点で“ニセモノ”と考えていただいて結構です。
各役所で、サポートをしてくれるところがありますので、そこへ行っていただくのが良いと思います。

(めざまし8 9月21日放送)