放置された柿の木の実を代行して収穫し、魅力ある商品として売り出そうと活動している秋田・能代市の男性。9月から柿を使った新たな事業をスタートさせたという。果たしてどんな取り組みを始めたのだろうか。

かわいらしい煙突が特徴の“手作りキッチンカー”

柿の形をした帽子に、柿の色のつなぎがトレードマークの柿木崇誌さん。柿木さんは広島市出身で、2018年に結婚を機に能代市に移住した。

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度々目にした“放置されている柿の木”に関心を持ち、代行して収穫や管理などにあたっている。

これまで、収穫した柿をドライフルーツなどの商品に加工し販売してきた柿木さん。新たな挑戦に出たということで、能代市の道の駅ふたついに取材に行くと、家のようなものを発見。

家のような形をしたキッチンカーを発見
家のような形をしたキッチンカーを発見

家のような形をしたものの正体は、“キッチンカー”。なんと、全部柿木さんの手作りだという。実は柿木さん、2023年春からキッチンカーを始めるため、準備を進めてきた。

木材が必要だったが、価格が高騰していたためクラウドファンディングで資金を集めたほか、知り合いに廃材を提供してもらい、手作りで仕上げた。

かわいらしいキッチンカーのこだわりは、屋根に取り付けた「煙突」だ。

規格外の食材を「お好み焼き」に有効活用

キッチンカーで提供されるのは、柿木さんの故郷・広島のソウルフード「お好み焼き」。しかし、普通のお好み焼きではない。

柿木崇誌さん:
基本的に秋田の食材を使わせてもらいたいと思って、廃棄されるようなものとか、そういうものに価値を見出したいと思ったので、廃棄されるものを探したり、規格外のものをお願いしに回ったりした。エネルギーの部分もこだわっていて、電力はポータブル電源から引いて、秋田の日光を使う。エネルギーも秋田産にこだわってやっている

そして、肝心の「柿」はというと?

柿木崇誌さん:
ドライフルーツに加工できない柿が余っていて、それを“ソース”にして柿を有効活用しようと

柿を使ったソースをたっぷり塗れば、お好み焼きの完成。麺には稲庭うどんを使用していて、さらに強力な秋田とのコラボだ。

こだわりの自家製ソースに、野菜も肉も麺も秋田県産の「秋田風お好み焼き」。早速いただいた。

竹島知郁アナウンサー:
ソースが優しい甘みなので、お子さんにぴったり。そして、食べていて少し気になったのが、スモーキーさがあるところ

柿木崇誌さん:
いぶりがっこの漬け汁を使用しています

竹島知郁アナウンサー:
エッジも効いていて、おつまみにぴったりの味。ハイボールが飲みたくなりました。苦労したところは?

柿木崇誌さん:
いぶりがっこの漬け汁が強めに出ると、ちょっと特徴的な味になるので、柿の甘みといぶりがっこの漬け汁のバランスをどれくらいの比率にするか、というところを試行錯誤した

「楽しい時間を共有したい…」

柿木さんは、イベント出店はもちろん、キッチンカーを高齢者施設などなかなか食べに来られない人のもとに走らせ、お好み焼きを振る舞いたいと考えている。

柿木崇誌さん:
お好み焼きを楽しみに来てもらうのはもちろんだが、どこから来たの?など、話をして食べるまでの面白い時間、楽しい時間を共有できたらいいなと楽しみにしている

出店に関する情報は、柿木さんのSNSなどで発信している。柿木さんのキッチンカー、追いかけてみてはいかがだろうか。

(秋田テレビ)

秋田テレビ
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