6年前の九州北部豪雨で被災したJR日田彦山線がバスを使った「BRTひこぼしライン」として28日開業。一部区間は鉄道の線路をBRTの専用道に整備して運行。大分県内初となるBRTの開業に沿線からは歓迎する声が聞かれた。

豪雨乗り越え、BRT出発!

「日田彦山線BRTひこぼしライン出発!」日田駅長の掛け声で出発した始発便。

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JR日田駅では、多くの人に見送られバス高速輸送システム=BRTの始発便が出発。

2017年の九州北部豪雨で被災した日田彦山線。大分県日田市の夜明駅から福岡県の添田駅までの間が通れなくなった。その後、BRTでの復旧が決まり、豪雨から約6年、ついに開業の日を迎えた。

日田駅にはこの日を楽しみにしていた乗客の姿が。
乗客からは「BRTで復活、再生するので最初に乗りたいと思った。すごくわくわくです」といった声が聞かれた。

県内初のBRT運行

大分県内初となるBRTの運行。「BRTひこぼしライン」は日田駅と福岡県の添田駅までの約40キロを約1時間半で結ぶ。

このうち、宝珠山駅と彦山駅の間の約14キロの区間は日田彦山線の鉄道の線路をBRTの専用道に整備している。信号待ちや渋滞の心配がないため安定した運行が可能になるほか、BRTだけの車窓を楽しむことができる。

被災地にとっては待望の開業

「濁流でJRが流されたと聞いた時は一時騒然となりましたが復興事業が進み、BRTが開通したことをとてもうれしく思います」(大明小中学校・小田彩稀さん)

被災した地域にとっても待ちに待った開業。大明小中学校前では子供たちや地域の人たちが旗を振ってバスを出迎え開業を歓迎した。

沿線の住民からは、「ありがたい」「BRTになって駅の数が増えて利用価値がものすごくあると思う」といった、地域の足としての期待の声も聞かれた。

「BRTひこぼしライン」は駅の数が被災前の3倍の36駅に増え、便数は約1.5倍の32本となっている。

BRTを地域活性化につなげられるか、JRや沿線自治体の今後の取り組みが注目される。

(テレビ大分)

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