ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長からの性被害を訴えている元ジャニーズJr.石丸志門さんが21日、かつて同じく芸能界で活動していた立憲民主党の蓮舫参院議員と意見交換を行った。
意見交換の冒頭、石丸氏は蓮舫氏に、「ちょうどほぼ同じ時期に芸能界にいらした。私の性被害を女性にお話しするのは心苦しいが、しっかり聞いていただいて、どれだけ大きなことだったのかをお伝えしたい」と語りかけた。
これに対し蓮舫氏は、問題を調査した国連の作業部会が、数百人の被害者がいると言及したことに触れ、「私たちに何ができるか、どのようにして再発防止できるかの意見交換を、助言をいただきながら行いたい」と述べた。
その後、非公開の意見交換に移り、終了後、石丸氏は「非常に有意義な時間だった。本当に私たちの話を真摯(しんし)に受け止めてくださった。私の方からは、ぜひ秋の臨時国会でこの問題をなんとか取り上げていただけないかということをお願いさせていただいた」と語った。
蓮舫氏は、ジャニーズ事務所について「裏にそういう闇があったというのは、本当に聞いていてつらくて、華やかに見える世界だけに、見えていないところで本当にたくさんの人が夢を終わらせて実家に帰っていく姿というのを私も見ていた」と述べた。
そのうえで、「今これだけ時間がたってもまだ心理的トラウマで悩まれているというのは、政治で何かできることがあるのであればやらなければいけないと思った」と強調。
「再発防止特別チームのヒアリング内容が、被害者の救済より、事務所のガバナンスをどう改善するかという質問が多かったということにがく然とした」とも語った。
また、石丸氏が岸田内閣の閣僚との面会を要望しているものの実現していないことについて、蓮舫氏は「名前を出して顔を出して、勇気ある自分の心の病も含めて公言をしてくださった方の声を聞かないで、どんな再発防止ができるのか。岸田総理の考えを伺いたい」と述べ、秋の臨時国会に向け、当事者の声を政府が直接聞き取るべきだとの考えを示した。