8月12日、有明アリーナでアジア・日本初開催となる「2023 SLS CHAMPIONSHIP TOUR - TOKYO presented by Nikon」に東京五輪金メダリストの堀米雄斗が出場する。
彼が幼少期から抱き続きた夢は「世界で一番うまいスケーター」「アメリカに大豪邸を建てる」。
この2つの“アメリカンドリーム”を叶えてきた堀米だが、彼の夢はもう一つあった。
それが「オリジナルの靴を出したい」だ。
そしてその夢が現実のものとなった。
堀米は、世界最高峰のビッグイベントを前に大会にかける思いと自身のオリジナルモデルのスニーカーについて語った。
五輪2連覇の大偉業へ
7月、アメリカ・カルフォルニア州で開催されたXゲームで、堀米はストリートとベストトリックの2冠を達成する。
しかし、1年後に控えたパリ五輪予選ではここまで厳しい戦いが続いている。
パリ五輪に向けて、堀米はこう語った。
「まだ1年後なので出られるかもまだ分からない。本当にスケートボードは東京五輪の時もそうだったんですけど、5月とかギリギリまで分からない。
スケートボードをしている以上、いつ何があるかも分からないし、常に怪我はつきもの。そういったこともちゃんと向き合いながら最後まで気を抜かずに、まずはパリ五輪へ行けるチケットを獲得したいです」

そして8月12日に行われる世界最高峰のプロツアー「SLS」について聞くと、堀米はこう意気込んだ。
「本当に初めてストリートリーグが日本であるということで、自分もすごい楽しみだし、日本のみんなも楽しみにしていると思う。自分の良い滑りをそこでできたらいいなと思っています。
ストリートリーグは本当にスケートボードだけに特化した大会。すごいハイレベルで、世界からトッププロが集まる大会。出る以上は優勝を目指して頑張るのは当たり前なんですけど、やっぱり自分のやりたい技をストリートリーグで決められたら一番いい」
夢を実現させたオリジナルスニーカー
パリ五輪での2連覇、そして母国開催のSLSでの優勝を誓った堀米。
そんな堀米がこの日履いていた靴は、今月に発売される予定のナイキSBとのコラボスニーカーだ。

このオリジナルスニーカーは、堀米の夢が現実となったものだった。
「靴を出すのは、小さい頃からの夢だった。NIKEで靴を出す夢がもう叶うっていう感じです」

思い返すと堀米は、東京五輪が行われる2年前の2019年に「自分の靴が出せたら嬉しいですね、夢なんで」と靴への思いを語っていた。
さらにこのコラボスニーカーには、自身を支えてくれる人たちへの感謝の思いと、競技と向き合う中で再び前を向く力が込められているという。
「自分のロゴも作らせてもらって、この靴にも入れているんですけど、家紋をイメージしている。
今自分がここまで来れているのは、本当に周りの人たちのサポートだったり、家族や友達のおかげなので、そういった意味もこの家紋にはあって、自分一人ではない、みんなと一緒に戦っている。
スケートボードは練習も含めて一人で滑ることが多いんですけど、そういう孤独な時とかもこのロゴとかを見てまたいろいろと思い出せたり、元気をもらったりしたい」

「色は自分がスケートボードを始めた小松川公園をイメージしていて。そこにあるアスファルトの色だったり、ローカルの人たちが作ったセクションだったりを取り込みながら、カラーを選びました。
すごい思いも詰まってるし、自分の一番好きな靴のブランドでこうやって靴が出せることはすごい嬉しいですね」

この日、堀米が着用していたTシャツのロゴも、その思いが込められた“家紋”入りで、堀米は「胸のあたりが自分のロゴになっていて。デザインで加工しているので見えづらいんですけど、これがモチーフになっています」と語る。
シグネチャーデッキとSLSとの縁
さまざまなな思いが詰まったシグネチャースニーカー。堀米は、それを着用してインタビューに応じてくれた。
そんな堀米はかつて、シグネチャーデッキ(板)で快挙を成し遂げている。
それは2019年にロサンゼルスで行われたSLSで、これまで試合で使用してこなかった自身のシグネチャーデッキを解禁。

10点満点中、9点以上の高得点“9クラブ”を連発し、堀米は初めて自身のシグネチャーデッキに乗った大会で優勝するという、劇的な勝利を見せた。
そして今回、アジア・日本初開催のSLSでは、シグネチャースニーカーを履いて大会に挑む。
そんな堀米が劇的な勝利を手にできるか、注目したい。
世界最高峰スケボーコンテスト「ストリートリーグ東京大会(2023 SLS CHAMPIONSHIP TOUR - TOKYO presented by Nikon)」
8月12日(土)開催
堀米雄斗、西矢椛、中山楓奈らが世界のトップスターと戦う!
https://www.streetleague.jp/