8月に入り、夏休み真っただ中。
旅行や外食に行く機会も多くなる時期でもある。
想像よりも“ナナメ上”に変化を遂げたものに注目する「ナナメ上調査団」。
今回は、家族や友人と行きたい「食べ放題」に注目した。
「ひたすら一品だけ食べ放題」や「コスパ最強だけど何が出てくるかわからない食べ放題」など、意外な進化を遂げた食べ放題を紹介する。
まずは夏の思い出作りにピッタリ、ちょっとリッチな食べ放題から。
シェフが目の前で調理する食べ放題
銀座など都内4カ所に店を構える「銀座のステーキ」では、A5ランクの国産黒毛和牛ステーキが食べ放題だ。

値段はランチだと7480円からで、鉄板焼きスタイルでリッチな気分に浸り、お肉を楽しむことができる。
また札幌市にある「三井ガーデンホテル札幌ウエスト」の朝食ビュッフェでは、味もビジュアルも抜群なクレープが食べ放題。

シェフが目の前で作ってくれる照り焼きチキンやキーマカレーなどを包んだ“食事クレープ”のほか、生地だけもらっておかずとして並んでいる和風惣菜や温泉卵で“和クレープ”にするのも人気だという。
こうしたオシャレで魅力的な食べ放題が登場する一方で、地元で熱い支持を受ける、ナナメ上に進化したユニーク食べ放題もあった。
迷うことなし!一品に特化した食べ放題
愛知・刈谷市にある「キッチンよろずや」。
店内はいわゆる普通の定食屋さんのように見えるが、一体、何が食べ放題なのか。

早速、食べ放題を注文すると、出てきたのはご飯やみそ汁に囲まれた20本のエビフライ。
ここは名古屋名物エビフライが食べ放題のお店だった。

生パン粉を使った店の看板メニューのエビフライは、単品だと1本150円だが、食べ放題だと3000円。
週に2500本、月に1万本以上も出るという。
「衣がサクサクでエビがフワフワ、何本でもいけそうです!」(調査員)

全て食べていなくても料理登場から30分以内なら追加注文が可能。
もし追加して残した場合は1本150円で購入し、テイクアウトというルールになっている。
ちなみに調査員は最初の20本でおなかいっぱいになってしまったが、これまでの最高記録は100本だという。
一品の食べ放題に特化したお店がもうひとつ。
岐阜・可児市にあるうなぎ専門店「うなぎ家」では、うなぎが食べ放題。

しかも、うなぎはうなぎでも何と、うな丼だ。
まるごと1匹使った特上のうな丼が、90分4400円で食べ放題となっている。

使用するうなぎは臭みが少なく、適度な脂がのったニホンウナギという品種で毎朝、お店でさばいて焼いているという。
「皮はパリッとしていて中はフワッフワ。タレとの相性も抜群でおいしいです」(調査員)
原価ギリギリだというこの食べ放題、実は店主のある思いから始まったそうだ。

「元々このお店が8月の末に閉店する予定だったんです。どうせ閉店させるんだったらおなかいっぱい、うなぎを食べてもらおうという話になって」(うなぎ家代表取締役社長・松井智子さん)
元は閉店が前提の特別企画だったが、いざ始めるとSNSなどで噂が広がりお客さんが増加。
その結果、閉店はせず定番企画になった。
現在は繁忙期により「特上うな丼食べ放題」は休止しているが、10月1日から再開予定だという。
続いては、「ストップ」と言うまでどんどん出てくる食べ放題。
ノンストップな“おまかせ”食べ放題
沖縄・那覇市にある「大ばんぶる舞 さかな大統漁」は、地元で水揚げされた新鮮な魚料理が味わえる人気店だ。
毎週金曜・土曜日の夜には海鮮食べ放題が開催されているが、その食べ放題メニューは全て店主のおまかせ。

その日仕入れた魚をいっぱい食べてもらいたいという店主、株式会社創's kitchenまんまる 兼次亨さんは「あらゆる調理法で『ストップ』と言うまでドンドン出していきます」と話す。

そのこだわりの魚料理というのがすごい。
2人から4人前の舟盛りは、刺身がたっぷりと乗っている。

いくら、うにをたっぷり乗せた巻き寿司にドデカいマグロのカマ焼きまで登場する。
「ストップ」をかけなければ、まだまだ続いていく。

これに飲み放題までついて、お値段は3000円。
しかし、なぜこんなに安くできるのか。
「『(魚が)なんで高いんだろう?』と考えた時に、鮮度が一番重要なので、廃棄も多くなっちゃうんです。僕らは仕込みを徹底して価格を抑えて、売れ残りがないような状態を作りたかったんです」(株式会社創's kitchenまんまる 兼次亨さん)
“おまかせ”にすることで、食材を無駄にすることなくこの価格を実現。
ほぼ毎日、売り切れて閉店になるという、魚にもお客さんにも優しい食べ放題だ。
続いては、制限時間がビックリな食べ放題。
長すぎる食べ放題
1人で行ける焼き肉店として女性にも人気の「焼肉ライク新宿西口店」。

調査員が早速食べ放題を注文。
牛バラカルビ、豚バラカルビ、牛ホルモン、それぞれ100グラムからスタートする。

お肉を全て食べきると追加注文ができるシステムになっているため、調査員は黙々と食べていく。
ここまでは普通の食べ放題に見えるのだが、“長すぎる”とはどういうことなのか。

「最大7時間、食べ放題になるセットになります」(焼肉ライク・佐々木月乃さん)
何と、制限時間がまさかの最大7時間もあるという。
一人焼肉ということで通常の滞在時間は約25分。
最大7時間となると、その約17倍の時間食べ続けられることになるが、なぜこんなに長く設定したのか。
「ゆっくり食べることで焼肉を楽しんでいただくというのと、時間にゆとりを持つことで、頼みすぎて残してしまうフードロスなどの削減にもなるかなと思っております」(焼肉ライク・佐々木月乃さん)
過去に1人ほど、実際に7時間滞在したお客さんがいたようだ。また、途中でお酒を飲みながら長く楽しむお客さんもいるという。
ひとりでしっぽりと、1日中焼肉を楽しみたい人は行ってみてもいいかもしれない。
いろいろな種類があり、家族で楽しめる食べ放題。
近所や旅行先でいっぱい食べて、楽しく夏を乗り切ってみては。
(ノンストップ!『ナナメ上調査団』より 2023年8月1日放送)