7月8日に開幕する夏の高校野球福島大会。2022年は部員の新型コロナ感染で出場辞退となった、ふたば未来学園。今年は、無念の夏を終えた先輩たちの思いを胸に大会に挑む。チームのスローガンは「変革者たれ」
2022年7月9日福島大会開会式
「多くの方に感動と希望を与えられるよう、67試合すべての試合を熱く全力で戦い抜くことを誓います!」
ふたば未来学園の井堀優陽主将(当時)の選手宣誓で幕を開けた1年前の2022年大会。第8シードで挑んだが、3回戦を前に部員数人が新型コロナに感染。出場を辞退する事態となった。

遠藤太監督は「ただただ残念で、どういう風に次に繋げたらいいのか、ずっと頭のなかがグルグルしていました」と当時を振り返る。

川島詩音主将も「涙して、最後の夏が終わった先輩を見て、自分たちはその思いの分まで来年の夏 頑張らないといけない。そういう気持ちで、新チームに入りました」と話す。

変革者たれ!
新チームが掲げた目標は、先輩たちが立つことができなかった甲子園!「個人の力では強豪校を超えられない」と練習から意識していることがある。

それが…「変革者たれ」 型にとらわれず選手が自ら考える野球を目指している。
川島主将は「これを背負っている以上は、自分達で考え、自分達で行動しなくてはならないって気持ちが湧いてきます」と話す。

チームに定着「考える力」
全体練習の最後に取り入れているのが、「フリー」と呼ばれる時間。高校野球では一般的に指導者が練習メニューを決めるが、この時間は「自分に必要」だと考える練習に取り組んでいる。

打撃の基本的な練習の一つ、ティーバッティング。ネットに近づいて打つのが一般的だが、離れて打つ選手の姿があった。この選手は「離れることによって、狙う的が小さく絞られるのでそこに向かって打つ感じで、弾道と方向を意識してます」と話した。ただ漫然と打つのではなく、1球1球に目的を持って。「考える力」がチームに定着している。

遠藤監督は「自分で色んなこと考えてプレー出来た方が充実するし、またいい結果にも繋がる。普段色んなことを考えていると、この局面はここに集中するというのをスッとできるようになった」と選手の成長を実感している。

先輩の思いを背負って
2022年は2年生で唯一のレギュラーメンバーだった岡田琉音選手。「去年の3年生はやりきれない形で終わってしまったので、先輩たちの分まで自分達が勝ち上がっていって、先輩たちにその姿を見せてあげたい」と語る。

より強く先輩の思いも背負い、今年こそ頂点を目指す。
(福島テレビ)