横浜市鶴見区で6月29日、冨永紗菜さん(18)が殺害された事件で遺族がコメントを発表した。以下、コメントの全文。

犯人はなぜ娘の命を奪ったのか
こんなひどい方法を選んだのは何故なのか

仕方のないことかもしれないけれど4回警察に相談しても有益なアドバイスをもらえなかったこと
助けてはもらえなかったこと

誤った情報がまこと しやかに報道されていること
悪意のある情報操作

私たちの住まいはもちろんのこと さなの祖父宅にまで押しかける報道陣のモラルのなさ

この全てのことに疑問悲しみ憤りがあります

でも1番許せないのは私たち親がまぬけだったこと

さなを守れなかった

理解し難い彼の娘への執着 度を越す愛情表現 監視し制限することにさえ そうしてしまう気持ちに
寄り添う努力をしながら何度も話し合ったことは無駄だった
犯人にわかってもらおうなんて無理なことだったのにそれをわかっていなかった

悠長なことを伝えてる場合ではなかった

家に入ってきたのがわかった時に躊躇なくすぐに通報すべきだった
彼の人生のことを何故考えたのだろう 逮捕されたら可哀想だなんて何故思ってしまったのだろう
甘かった 伝わらない 身勝手な解釈しかできない相手だったのに

激痛と恐怖
さながこの先得られたであろう幸せを一瞬にして奪われた 無念でしかない

これが夢だったら
時間が戻せたら

引越ししていたら
ボディガードをつけていたら
危険な状況なことをもっとしっかりと理解していたら

いっときも目を離してはいけなかった
私たちの認識の甘さ
すぐに通報していたらこんなことにはなっていなかったのだろうか

後悔ばかりが押し寄せてきます

あの子がくすっと照れた笑顔で「ママ」って呼ぶことはもう2度とない

気持ちの整理がつかず悲しみに暮れています

好奇心を満たすための憶測や誤った情報で娘をこれ以上傷つけないでください
どうかそっとしておいてください
お願いします

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社会部
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