市民に囲まれていたのは、ロシア軍への武装反乱に踏み切ったプリゴジン氏。

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市民:
親愛なるあなたに神のご加護がありますように。

ロシア南部の都市を撤退。その表情は達成感に落ちていた。

ーー今日の結果の受け止めは?
民間軍事会社「ワグネル」プリゴジン氏:

今日の結果?いい結果になったよ。みんなを元気づけたからね。

しかし、このあとプリゴジン氏は、消息が分からなくなった。
プーチン大統領が“暗殺指令を出した”との報道も駆け巡っている。

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」を率いるプリゴジン氏。

ウクライナ侵攻の最前線で戦う中、ロシア軍指導部への不満を募らせ、現地時間23日、報復を宣言し、首都モスクワに向け部隊を進軍させた。

民間軍事会社「ワグネル」プリゴジン氏:
膨大な数の戦闘員と戦友が死んだ。ロシア軍指導部の悪事を止めなければならない。

ワグネル部隊とロシア軍が衝突する事態に発展。
プーチン大統領は険しい表情で、強く非難した。

ロシア プーチン大統領:
我々が直面しているのは、まさに裏切りだ。恐喝やテロリズムの方法をとった者は全て、避けられない罰を受けることになる。

プリゴジン氏が反乱後に消息不明に SNSも途絶える

突如始まった“プリゴジンの乱”。結末も突然だった。

隣国ベラルーシのルカシェンコ大統領が仲介に入り、プリゴジン氏は、わずか1日で部隊を撤退させた。

市民の支持を背に撤退して以降、消息不明になったプリゴジン氏。毎日のように更新してきたSNSの投稿も途絶えたまま。

プリゴジン氏の行方について、ロシア側は「ベラルーシに行く」と説明。

ロシアメディアは「プーチン氏が“暗殺指令”を出した」

こうした中、気になる報道が…。

ロシアの複数メディアは、ロシア軍の将校クラスから聞いた話として、次のように報じた。

ロシアの複数メディア:
プーチン大統領は、ワグネルの兵士に対しては反乱も不問に付すが、プリゴジン氏に対しては暗殺指令を出した

プリゴジン氏は一体どこに消えたのか?ロシア政治の専門家はこう見る。

ロシア政治が専門 慶応大学 廣瀬陽子教授:
まだベラルーシに入っていないのではないかという見解が圧倒的。既に暗殺されている可能性もゼロではない。軟禁状態にある可能性もあるし、やはり普段とは違う何かが彼を襲っていることは間違いない。

突如、姿を消したプリゴジン氏の行方を世界が注目している。

(「イット!」6月26日放送分より)