岸田首相が推し進める「異次元の少子化対策」。その一つとして示されたのが、選択的週休3日制の導入だ。果たして週休3日制は可能なのか。働き世代に聞いた。

選択的週休3日制の印象は?

政府の異次元の少子化対策の一環で、仕事と育児の両立に取り組む労働者の健康を守るため、普及に取り組むとしている選択的週休3日制の導入。

果たして働く人たちはどのような印象を抱いているのか、新潟市内で聞いた。

20代・会社員:
休みが増えれば働きやすいと思うので、週休3日制がいい

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30代・銀行員:
単純に働く時間が減るので、給料が少し減ると思う。でも、休みが増えるのはうれしい

50代・派遣社員:
今は派遣なので、週休3日制だと稼ぎたい人は無理。正社員だったらいいかなと思う。やりたいことや趣味がある人は週休3日制を導入するのでは。でも、それにはお金が必要

20代・金融系:
メリットとしては体を休められると思うが、デメリットは仕事が回らないのが一番大きいかなと思う

60代・教員:
自分の時間を持つことによって、仕事にもやはり集中できると思う。今後、やはり若い人たちが仕事をしていくうえでは、そういった改革がどんどん必要になってくると思う

60代・パート:
週休3日だと、いわゆる平日の1日が休みになる。その平日の休みを使って、役所に行って用事が足せるという便利さはある。平日にそういう用事を足せたら、土日は家族だったり、自分のための時間がまた増える

賛成は90%超も…賃金が減るなら反対多数

キャリアに関する匿名相談サービスを運営する会社が全国の社会人を対象に実施した調査では92.3%の人が週休3日制に「賛成」と回答した。

一方、同じ調査で、賃金が減る場合は反対派が多数を占め70.3%、1日の労働時間が増える場合は賛成派が多数で60.6%だった。

様々な意見がある中、人材不足が叫ばれる昨今に、実際週休3日制の導入は現実的なのか。

週休3日制の導入は可能?

新潟で働く人に、週休3日制の導入は可能かどうかも尋ねた。

50代・医師:
お互いに職場の中でカバーしあうような環境が整えばできると思う。連携してカバーし合えば、デメリットはあんまりない気もする

40代・会社員:
難しいと思う。たぶん、そんなに暇な職業はない

40代・公務員:
仕事を平均的に分散するとか、いらない仕事がたくさんあればやめるとかできると思うが、現実は難しいと思う

70代・会社員:
休みはそんなにいらない。3日も多すぎる。人手不足なのに、みんな休んだら仕事が回らない

60代・サービス業:
スケジュールの立て方が難しくなる。うちはサービス業だから、お客様があっての話。結局、お客様が「その日がいい」と言っても、休みでいないということが多くなるかも

30代・警備員:
今の状況だと難しい。色々な企業が頑張ってくれればできると思う。みんなが意識を変えていかないといけないと思う

職場でフォローしあえば可能だと考える人がいる一方で、「現実的には仕事が回らなくなるため難しい」と答えた人が多数だった。

週休3日制導入には、人材の確保や新しい業務の流れを社会全体で構築する必要がありそうだ。

(NST新潟総合テレビ)

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