愛知・名古屋市中区の大須商店街にある高級時計店で6月13日、強盗未遂事件が発生し、男2人が逮捕された。2人が確保されるまでの状況が、周辺の防犯カメラの映像から明らかになった。
二手に分かれて全力逃走する姿が…
パトカーの後部座席で警察官の間に座る金髪の男。13日夜、強盗未遂の現行犯で逮捕された20代くらいの男だ。
事件の現場は、名古屋市中区の大須商店街にある高級腕時計の買取販売店。警察によると、13日午後6時半すぎ1人の男が押し入り、男性店長(36)に包丁を突き付けた。
＜男＞
「金目のものを用意しろ」
男は脅したが、男性店長がこれを拒否すると、何も取らず店の外へ。そこで待っていたのが、見張り役とみられる20代くらいの男だった。
ところが店の前で合流した2人の前に現れたのは、通報を受けて駆け付けた警察官。ここから2人の逃走劇が始まった。現場周辺に設置された複数の防犯カメラの映像を入手して確認すると、逃走の一部始終がわかってきた。
現場の店から東へ走って逃げた2人は、広い通りに出ると北と南の二手に分かれた。
この時、南へ逃げたのは、見張り役とみられる20代くらいの男。その後、東に向かい出すと、警察官の追跡から全力で逃走。しかし、結局170メートルほど走った先の駐車場で警察官に身柄を取り押さえられ、男は強盗未遂の現行犯で逮捕された。
目撃者：
ここで犯人が振り向いて止まって、警察がこうやって取り押さえて、2人で寝転がってずっと警察が怒鳴っていた状況でした
北へ逃げたもう1人の男は、約300メートル離れた神社の境内に潜んでいたが、まもなく警戒中の警察官に見つかり、緊急逮捕された。
逮捕されたのは、自称・愛知県知多市の会社員で、実行役とみられる18歳の男。調べに対し、2人は容疑を認めているという。
今回狙われた店は、過去にも被害に遭っていた。2022年6月には腕時計数本・総額1億8000万円相当が奪われ、これまでに男1人が逮捕されている。3年前の2020年には、ワゴン車で入口を破壊した2人組が店内に侵入し、置き時計5点・合わせて20万円相当が盗まれる事件があった。
捜査関係者によると、今回の犯行には金沢ナンバーのレンタカーが使われたとみられている。エンジンがかかったままの状態で、店の隣のコインパーキングに乗り捨てられていた。
警察は2人が闇バイトから犯行に及んだ可能性もあるとみて、経緯を調べている。
（東海テレビ）
