連日のように目撃されている北海道札幌市南区のヒグマ。
付近の学校が臨時休校になるなど影響が出ていたが、9月25日午後に1頭が駆除された。
連日出没するヒグマ
この記事の画像(12枚)歩道脇の木陰で一心不乱に何かを食べているクマ。
周りを気にする様子は全くない。
一方、歩道には何も知らずにランニングに来た人が。
担当者が懸命に制止している。
9月25日午前10時15分ごろ、札幌市南区南沢で取材中の北海道ニュースUHBのカメラが、200メートルほど先の林の中にクマがいるのを見つけた。
現場は、札幌市南区南沢の南沢トンネル横の斜面。
近くには大学や高校も…臨時休校に
付近では9月21日と、23日から25日にかけてクマの出没や目撃情報が相次いでいて、25日は午前8時ごろにも目撃された。
この大学では防犯カメラにクマの姿が映っていて、隣接する高校とあわせ、25日は臨時休校となった。
知らずに学校に来てしまった人も。
「休校の連絡を見ていなかったので来てしまったが、早く学校に来られるようになってほしい」(大学生)
市の要請を受けたハンターが現場に到着。
警察が付近の道路を通行止めにし、猟友会などがクマの捜索を始めた。
「人への警戒心が高くない動きをしているので、事故につながる前に対策・対応をしたい」(札幌市の担当者)
ハンターがクマを駆除
そして、約2時間後、
ハンターが発砲し、午後1時50分ごろクマは駆除された。
クマは体長約1メートル30センチのメスだった。
「連日出没を繰り返していた個体だと思う。これによって少し地域の生活の安全は確保できたと思う」(市の担当者)
出没していた付近にはクルミの木があり、クマはこれを求めて来ていたとみられている。
人慣れした“アーバンベア”か
酪農学園大学の佐藤喜和教授によると、今回駆除されたのは、人を恐れない人慣れしたクマ=アーバンベアだということだ。
2023年はエサとなる山の木の実が不作で、クマが市街地の近くに出てきてクルミなどを食べる行動が例年より長引く可能性もあるという。