熊本市と慈恵病院は5月31日、「出自を知る権利」について、新たに検討会を設置したと発表した。「こうのとりのゆりかご」「内密出産」、いずれにも共通する生みの親の情報の扱いや子どもへの真実告知のあり方などを検討する。

委員には預け入れられた子の養育者も

大西一史・熊本市長:
出自情報をどのように扱うかは、わが国で全く想定されていないことだし、制度化もされていない

慈恵病院・蓮田健理事長:
出自を知る権利というのは16年間ずっと「ゆりかご」で悩んできた

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検討会は熊本市と慈恵病院の共同設置とされた。

「こうのとりのゆりかご」「内密出産」をめぐる子どもたちの出自を知る権利の課題を整理し、真実告知のあり方や出自情報の範囲、情報開示の手続き、情報の保存方法などについて議論する。

委員は学識経験者や弁護士、児童養護施設の関係者などのほか、「ゆりかご」に預け入れられた子どもの養育者も委員となることを了承。合わせて18人で構成された。

預けられた子が思春期へ 結論が急がれる

大西一史・熊本市長:
預けられたお子さんが思春期に差し掛かることもあり、これは急いで検討し一定程度の結論を導き出すことが急がれると思う

慈恵病院・蓮田健理事長:
次の内密出産や「ゆりかご」に取り組む施設や行政の人がよりどころとしていただけるような、礎になるようなものになってもらいたいと思います

検討会は、7月に初会合を予定し、2024年12月をめどに報告書をまとめる方針だ。

(テレビ熊本)

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