小学校を卒業した後、捨てるに捨てられず、使い道に困るランドセル。そんなランドセルを、プレゼントしてくれた人への恩返しの気持ちを込めて、リメイクできたらどうか。そんなサービスを提供する会社が、兵庫県豊岡市にある。

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使い古したランドセルをリメイクしている「恩返し工房REBACK(リバック)」。なぜ使い古したランドセルで作るのか?始めたきっかけは…。

コニー株式会社 西田正樹代表取締役社長:
思い出とかいろいろあるランドセルって、みなさんあんまり捨てられないんですよね。結局は何も使わずに10年、20年たって、もう廃棄するしか仕方ないというふうになってしまうんですけど

そこで、大切な思い出を残したまま新しい物に作り変えることができないかと思い、この事業を始めた。

使い古したランドセルを思い出を残したまま“リメイク”へ

この日も工房に6年間の思い出がつまったランドセルが届いた。使っていたのは、中学2年生の宮崎ひなたさん。

ランドセルを買ってくれたおばあちゃんに「ショルダーバッグに変えてプレゼントしたい」とお母さんがリメイクを依頼。どのように生まれ変わるのか?

まずはランドセルを分解していく。

Q.すごい力が要りますね

恩返し工房REBACKの​スタッフ:
要るんです、これ。ものによるんですけど、くっついてるやつはくっついてて

特にひなたさんから、キラキラのベルトや刺しゅうなどお気に入りの部分を残してほしい要望された。しかし、型通りに切ると、刺しゅうのところが全て入らないためある工夫が…。

Q.普段は1枚つづき?

恩返し工房REBACKの​スタッフ:
刺しゅうを生かしたいと思ったので半分でカットしてつなぎ合わせて刺しゅうが使えるように、極力使える部分は再利用して思い出を残してあげられるようにしています

あとは縫い合わせて…。約3日で完成した。

6年間の思い出がつまったランドセルが素敵なショルダーバッグに

早速、依頼したひなたさん親子が受け取りにやってきた。

コニー株式会社 西田正樹代表取締役社長:
どうぞ

宮崎ひなたさん:
ありがとうございます

コニー株式会社 西田正樹代表取締役社長:
中、開けてみてください

宮崎ひなたさん:
すご。かわいい

宮崎ひなたさんのお母さん:
かわいい

6年間の思い出がつまったランドセルが素敵なショルダーバッグに生まれ変わった。

ランドセルのときは内側にあるため目立っていなかったベルトも正面にばっちり。お気に入りの刺しゅうも活かされている。

宮崎ひなたさんのお母さん:
かわいいですね。ありがとうございます

宮崎ひなたさん:
どんな日でもずっと背負って学校行ってたから乱暴に扱ったりとかもしてたから、こうやってきれいになって返ってきてくれて嬉しいです。開けたときの正面とかもすごく好きだったし、横の面もけっこう気に入ってたから、ちゃんとこのまま残ってくれているのがすごく嬉しいですね

おばあちゃんに生まれ変わったバッグをプレゼント

後日、離れて暮らすおばあちゃんに生まれ変わったバッグがプレゼントされた。

宮崎ひなたさんのおばあちゃん:
ひなちゃんよかったね~!

実は、おばあちゃんにプレゼントする予定だったが、ひなたさんがあまりにも気に入ってしまい、バッグは2人で共有することになった。

おばあちゃんは、「ひなたさんと一緒におでかけするときに使いたい」と話している。

ランドセルを買ってくれたおばあちゃん、一緒に選んでくれたお母さん、6年間使ったひなたさん、みんなが笑顔になるランドセルのリメイク。その思い出は形を変え、これからも増えていく。

(関西テレビ「newsランナー」5月26日放送)

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