経営方針をめぐってアメリカの投資ファンドと対立する「セブン&アイ ホールディングス」の株主総会が開かれている。

ファンド側から退任を求められている井阪社長が続投できるかが焦点だ。

取材に応じた井阪社長(25日午前)
取材に応じた井阪社長(25日午前)
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総会を前にけさ、取材に応じた井阪社長は、「再任に自信はあるか」との問いかけに「行ってみなければ何とも」と応じた。

セブン&アイ・ホールディングスをめぐっては、アメリカの投資ファンドが、業績が振るわないイトーヨーカ堂などのスーパー部門を切り離し、コンビニ事業に経営を集中するよう求めているのに対し、会社側は、コンビニの成長に食を中心とするスーパーのノウハウは欠かせないと反対している。

株主の一人は、ファンド側の提案について、「中身がよくわからない。具体的な話があれば聞いてみたい」と話したほか、別の一人は、「スーパーの切り離しには反対だ」との考えを示した。

総会では、現在、会社側が経営状況を説明し、グループ体制の維持に理解を求めている。

物言う株主と会社側が全面対立するなか、ほかの株主がどう判断するのか、採決の結果はこのあと午後判明する見通しだ。

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