水にぬれるのが苦手なイメージのある猫だが、定期的にお風呂に入れる家も多いことだろう。そんな中で今、自らを“犠牲”にして愛猫を洗う飼い主さんの懸命な姿が、Twitterで話題となっている。
2匹の猫と暮らしている飼い主さん(@tororororo0203)が投稿したのは、旦那さんが愛猫の1匹、ノルウェージャンフォレストキャットの麦ちゃん(1歳・女の子)をお風呂に入れている時の様子。

麦ちゃんがシャワーを浴びているのは、なんと旦那さんの背中の上。旦那さんは手を伸ばして麦ちゃんを洗っているのだが、当然旦那さん自身や服はびしょびしょに濡れてしまっている。
麦ちゃんのためならば、自らがシャンプー台となる“愛を感じるお風呂スタイル”に、飼い主さんは「うちの旦那さん、猫の下僕極め過ぎてて笑う 」とコメントしている。
Twitterでも「愛が強い」「旦那さま、すごい そして、やさしい」「めちゃくちゃ愛してるのが伝わる」との声が寄せられ、3万2000のいいねが付く話題となっている(4月18日時点)。
何度おろしても登ってくるし、背中の上ならおとなしい
飼い主さんに“猫の下僕”と呼ばれてしまうほどの旦那さんの懸命な姿だったが、お風呂の時は毎回この体勢なのだろうか?いつ頃からこんな風に洗っているのだろうか? 飼い主さんに話を聞いてみた。
ーー麦ちゃんはどんな子?
天真爛漫、明るく活発で好奇心旺盛な性格です。飼い主がやる事全てが気になるようで、どこからともなく現れては作業の邪魔をしたり、そばでじっと見ていたりします。
先住のとろろにちょっかいを出してはいつもにゃんプロレスをしています。おもちゃで遊ぶのが大好きで、投げたボールを取ってきたり、猫じゃらしを抱えて器用に1人遊びしていたり、もう成猫なのに子犬みたいだなと思っています。

ーーなぜ旦那さんの背中に乗っているの?
お風呂の床の感触が嫌なんだと最初は思っていましたが、浴室は音がこもって大きくなるし、普段は高くて見晴らしがいい場所が好きなのに、狭くて周りが見渡せない場所で何をされるかわからなくて怖いのかなと思い、背中の上に乗せたまま洗うようになりました。

ーーお風呂の時は毎回この体勢?
そうですね。私が何度主人の背中からおろしても、体を洗おうとする腕を伝ってまた背中に登ってしまうので、おろすことを諦めるようになりました。
いつもは主人が四つんばいでシャンプー台になり、その上で私が麦をシャンプーするのですが、今回は主人がシャンプー台になりながら自分で洗いもしようとチャレンジした結果、このような体勢になりました(冷静に文字に書き起こすと何やってんだこいつらって感じですね!)

ーーどれくらいの時間この状態なの?
洗い役を私にバトンタッチしてから四つんばいの体勢になり、そこからシャンプーとすすぎを2セット行っているので、15分くらいかなと思います。
洗っている最中の麦はびっくりするほどおとなしいです。あたりを見渡したりすることはありますが、背中の上から飛びおりたり、浴槽の方に移ろうとしたりするようなことはありません。
爪を立ててシャツが穴だらけに…
ーーいつ頃から始めた洗い方?
去年(2022年)初めてお風呂に入れて、その時から背中の上です。最初にこの体勢を見た時は、飼い主をシャンプー台にするなんてさすが!!猫を背中に乗せ、上からそのままシャワーかけていいよという主人もさすが!!って思いました。

ーー現在はどのように思っている?
(麦は)お風呂嫌いなのにいやいや入ってくれているので、背中に乗ることで落ち着いて最後までしっかりシャンプーできるなら、今のところはそれでいいかなぁと思っています。
ほんとうはプロにお任せするのが1番だと思うのですが、人見知り場所見知りの猫達なので、お家のお風呂でいかに猫達をストレス少なくシャンプーできるか試行錯誤しています。

ーーシャンプー台のようになっている旦那さんは大丈夫なの?
登るとき爪を立てるので今回はシャツが穴だらけになってしまいました。腰痛持ちなのであまり時間をかけると腰が爆発する可能性があり、麦のためにも主人のためにも素早くシャンプーする必要がありました。

ーー投稿が話題となっているが、どう感じている?
まさかこんなにたくさんの方に反応をいただけるとは思わずびっくりしています。「うちもこうです!!」というコメントがいくつもあり、みなさんもお家でびしょびしょになりながら愛猫ちゃんをお風呂に入れてるんだなぁと、夫婦でほっこりしていました。
うちの旦那さん、猫の下僕極め過ぎてて笑う#キャワ麦 #猫がいる暮らし pic.twitter.com/XR5hFMGoEK
— 麦とろろ (@tororororo0203) April 9, 2023
ちなみに麦ちゃんと共に暮らしている先住猫、ラグドールのとろろくん(4歳・男の子)がお風呂に入る場合は、扉の前に張り付いて「出せ出せ」と大きな声で鳴いたり、浴槽の方に逃げようとするのだそう。

背中に乗ることはないが、とろろくんは体重が6kg以上あるため「もし登ってこられたら、登られた側はシャツが破れるだけじゃ済まない…」と飼い主さんは話していた。

旦那さんは、シャツが穴だらけになっても腰痛持ちだとしても、麦ちゃんのためにとシャンプー台になっていた。その愛情が分かっており信頼しているからこそ、麦ちゃんは落ち着いて洗われていたのだろう。