春の行楽シーズンが到来し、ゴールデンウィークも間近に迫ってきた。行楽日和に家族で楽しむ定番スポットといえば…遊園地!
今回、想像よりも“ナナメ上”に変化を遂げたものに注目する「ナナメ上調査団」では、遊園地の中でもスピードがナナメ上に進化したアトラクションを調査した。
「速すぎる観覧車」に「遅すぎるジェットコースター」、「爆速メリーゴーラウンド」まで、ナナメ上に進化しちゃった遊園地のアトラクションを一気に紹介する!
まずは、もはや絶叫系アトラクション(!?)の観覧車が登場。
速すぎる観覧車
観覧車といえばゴンドラに乗って、ゆっくりと高い所からの景色を楽しむものだが、インド・デリーには乗るタイミングがわからないほどのスピードで回っている観覧車があった。

実際に乗った男性によると、順番に飛び乗っていくタイプで、顔くらいの高さまでゴンドラが来ている時に「乗って」と言われて飛び乗ったという。
スピードだけでなく、乗り方もナナメ上!景色を楽しもうと気軽に乗るのは要注意だ。
遅すぎる観覧車
一方、高知・香南市の遊園地アクトランドにある観覧車『レインボーサイクル』は、とある理由から回転が遅いのが特徴。

最高到達点は地上4m35cmと、かなり小ぶりだが…、本当に観覧車なのか?果たして、そのスピードとは?
ゴンドラに乗ると、遊園地のスタッフが向かったのはゴンドラの下にある自転車。

全力で自転車をこぐと…、観覧車がゆっくりと動き出した。そう、実はこの観覧車は自転車をこぐ事で回る、“人力”観覧車なのだ。

観覧車は数多くあれど、人力で動く観覧車はおそらく日本で唯一。その気になるスピードは…、こぐ人の体力にもよるが、この小ささで1周1分半ほど。なんとも遅すぎる観覧車だ。
世界一遅いジェットコースター
ジェットコースターといえば、“速さ”がウリの絶叫系アトラクションの代表格。運行中のもので日本一速いといわれているのは、三重県のナガシマスパーランドにある『スチールドラゴン2000』で、時速153キロを記録している。
ちなみに、速いジェットコースター国内トップ5の平均時速は142kmと言われているのだが、推定「世界一遅いジェットコースター」のスピードとは、どのくらいなのか?
ドイツ有数の工業地帯デュイスブルクにある12年前に作られたジェットコースター『タイガー&タートル』。日本語で言うとズバリ「虎と亀」。

ジェットコースターのレールをよ~く見てみると…、なぜかレールの上を歩く人の姿が!

実はこれ、徒歩専用のジェットコースターなのだ。

ちなみに、大きく縦回転しているレール部分は進入禁止。もはや、ジェットコースターではないような気もするのだが…。

製作したドイツのアーティストは「私たちは亀の歩みのように遅いジェットコースターを通して問いかけている。人間が急速に発展させた文明、その未来について考え直すことを」と語っており、とってもアーティスティックなジェットコースターだった。
速すぎる!感じがするメリーゴーラウンド
メリーゴーラウンドといえば白馬や馬車などに乗ってほどよい回転と、上下の動きを楽しむアトラクション。その“体感速度が速すぎる”とは一体、どういうことなのか。
新潟・阿賀野市にある遊園地サントピアワールドの『爆速メリーゴーラウンド』。
見る限り、ごくごく一般的なモノに見える…これのどこが“体感速度が速すぎる”メリーゴーラウンドなのか。

髙橋園長によると、3年前、コロナ禍で経営が悪化。一時は平日閉園に追い込まれるほど、“ギリギリ”の状態に。そこで起死回生を狙って園長が考案したのが、ギリギリの経営状況にちなんだ秋の期間限定企画『ぎりぎりアトラクション!』。ギリギリの予算で既存のアトラクションにひと工夫を加え、これまでにない体験を提供するというイベントだった。

今はやっていないということだったが、今回、特別に『爆速メリーゴーラウンド』を体験させてもらえることに!
園長が持ってきたのは…、大型の扇風機。どうやって使うのか?

メリーゴーラウンドに大型扇風機を置き、スイッチオン。すると突風が!そう、大型扇風機からの向かい風でスピードを感じるという演出なのだ。

「目をつぶれば…なんか…速かったかも…」(調査員)
ちなみに扇風機は一台1万9800円だったそうで、これまた“ギリギリ”の買い物だったそう。

髙橋園長は「コロナ前に戻ったかと言えば、さすがにそこまではいかないですが、ただこれがなかったら、今ここに存続できていなかったかもしれないということは言えるかと思います」と話す。
魔改造大観覧車
さらに、このサントピアワールドにある大観覧車『魔改造大観覧車』のゴンドラには、無数の目のイラストが。たくさんの目に見つめられながら乗り込んでみると…。

座るのは正面にある重厚な椅子。そして左右のひじ掛けにドクロ、背もたれにはカラス一羽がお出迎え。

目線の先にある窓は巨大な“目”でふさがれていて、景色は楽しめない状態…。

1周約10分間、ひたすらこの状態が続き、乗っている時間がすごく長く感じるという、なんとも新しい感覚の観覧車だった。
この“ぎりぎりアトラクション!”。2020年から毎年行っており、予定通りいけば今年の秋にも4回目の開催を考えていて、いま、必死に企画を考えているという。
春の行楽シーズン、みなさんもナナメ上に進化したアトラクションがある遊園地を訪れてみるのはどうでしょうか。
(ノンストップ!『ナナメ上調査団』より 2023年4月11日放送)