第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)で3大会ぶりに頂点に輝いた日本。準決勝ではヤクルト・村上宗隆(23)が逆転サヨナラタイムリーを放ち劇的勝利を飾った。不振から脱却するその姿は、日本中に勇気を届けてくれた。

2日、その村上に会うためにひとりのアスリートが試合前の神宮球場へと足を運んだ。

「電話とかで結構頻繁にやりとりしていて」
「会ったことないのに『ムネ』って呼んでいる」
「すごく不思議な感じですよね。イマドキ感すごいっすよね」

バレーボール日本代表・西田有志(23)だ。
村上と同い年の23歳が東京五輪でエースとして活躍したのは記憶に新しい。持ち前の高い攻撃力を発揮し、男子29年ぶりのベスト8進出に貢献。9月に日本で開幕するパリ五輪予選でも、そのパワフルなプレーに期待がかかる。

そんな西田が2019年8月、TV番組に生出演した際に村上からメッセージが送られていた。

村上宗隆:
西田選手はじめまして。誕生日3日違いの東京ヤクルトスワローズ・村上宗隆です!
2000年生まれとして、ぜひ「2000年会」をしましょう!

西田有志:
しましょう!
西田は2000年1月30日生まれで、村上は同年2月2日生まれ。2人は誕生日がとても近い同級生。
このメッセージをきっかけに、SNSなどで親交を深めたという。
WBCの裏で激励メッセージ
村上が劇的な復活を遂げたWBCの大会中も連絡をとっていたという。

3/11(土)
西田:お疲れ~!
西田:試合頑張ってるね!
西田:プレッシャーも俺には計り知れやんけだ、頑張っていこうぜ!!
村上:ありがと
村上:応援してくれ~!
西田:俺も怪我してるけどみんな感動させれるようにお互いがんばろ!
西田:テレビで応援しとくぜ
3/21(火)
西田:まじやばいわ!
西田:バカ興奮したべ!
3/22(水)
村上:ありがとう
西田有志:
「試合頑張って」みたいなこと言って、「応援してくれ!」みたいなのが来ていて。見ている人たちをみんな感動させようみたいな。感動させられる選手なので。メキシコ戦の最後に打った時めっちゃうれしかったですもん。あの場面であの力を出せるってすごいわと思いましたね。
――それは同じアスリートとして?
そうです。アスリートとして、ああいう場面で自分の力を出せるのは、やっぱりスターだなって思いましたね。
同じ“日の丸を背負うアスリート”として、村上をリスペクトしている西田。
3年半の時を経て初対面
そして2日、初対面の瞬間が訪れた。

西田有志:
元気か?
村上宗隆:
うん!よろしく!


2人は満面の笑みを浮かべながら握手。そして抱擁しながら、お互いの背中を叩き合った。
西田有志:
俺らやっと会えた。
村上宗隆:
確かに。
2021ー2022シーズン、イタリアリーグでプレーした西田に村上は時々電話で連絡をくれたという。

西田有志:
イタリアいる時めっちゃ電話かけてくれた。
村上宗隆:
イタリアどうだった?
西田有志:
最高よ。めっちゃ面白かった。また行きたいけどね。

村上宗隆:
英語?イタリアって。
西田有志:
イタリア語。でも英語でしゃべって、またイタリア語に変えてしゃべっていく感じ。
ムネより多分頭良いから俺(笑)
村上宗隆:
確かに。それはそうかもしれない(笑)
俺も英語ちょっと勉強してる。
西田有志:
そうなん!?アメリカでは英語でしゃべっとったん?
村上宗隆:
いや、全然。かたこと。
少し照れくさい表情も見せながら少しの時間、会話を交わした2人。

この後、村上は西田とグータッチをして練習へと向かった。

村上のバッティング練習を観客席から見学した西田。

スタンドインする当たりを間近で見せつけられ「すげえっ!!マジで。きょう1本ホームラン打ちそうっすね」と村上の活躍を確信していた。

その後、練習を終えた村上に「がんばって!」と西田が激励、「オーケー!ありがとう!」と村上は活躍を誓った。
試合は3対2でヤクルトが勝利。村上は同点の8回にライトフェンス直撃の二塁打。強い逆風がなければスタンドインしてたであろう大飛球で外野手のエラーも誘い、自らホームまで生還する勝ち越し打となった。
3年半前に交流が始まり、今回ようやく初対面を果たした2人。西田がホームランを予言した、その日の試合で村上が決勝点となる“ランニングホームラン”。
9月に開幕するバレーボール・パリ五輪予選。同級生・村上に刺激を受ける西田の大活躍にも期待したい。
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