満開となったサクラの花見。ウィズコロナが進み、マスク着用ルールも緩和され、宴会が解禁された名所では、夜桜のライトアップも4年ぶりに再開された。

「日常が戻って来た」4年ぶりの花見

3月28日、夜8時―。

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「4年ぶり、乾杯!」と歓声が上がる福岡市中央区のサクラの名所、西公園。大勢の人が詰めかけていた。花見会場の露店も、飲食解禁の効果を実感していた。

西公園は、福岡県内で唯一、日本の「さくらの名所・百選」に選出されている。ソメイヨシノを中心に約1,300本のサクラを楽しむことができる。

花見を楽しむ女性:
思い出用に撮影を。家族とかに見せるため。なかなかうまく撮れたと思う

花見を楽しむ男性:
毎年、この時期が楽しみで。昼間は舞鶴公園で飲んでいた。昼間の舞鶴公園も人がすごく多くて、その姿、日常が戻って来た感じがすごく嬉しくて、酒も進みますね

一部の利用客による“迷惑行為”

家族連れの姿も多い花見の名所だが、4年ぶりの飲食解禁で問題となっていることがあるという。それは、一部の利用者による花見のルールを守らない迷惑行為だ。

テレビ西日本・東達也ディレクター:
あちらの方、火を使って調理している。ここは火気厳禁なので、あれはルール違反ですね

西公園では火災予防のため、バーベキューなど、火を使う行為は禁止されているのだが、家族が使っていたのは、携帯用のカセットコンロ。何かを煮炊きしている。

――実はこちら火気厳禁で…

火気を使用していた家族の男性:
あ!そうですよね。すぐ消します

火気を使用していた家族の女性:
あ!本当ですか!すみません

悲惨…道路に散乱する“大量のゴミ”

一部の利用客による迷惑行為。さらに、飲食解禁に伴い、回収箱には収まりきれないほどの大量のゴミが――。

テレビ西日本・東達也ディレクター:
現在、午後9時半を過ぎたところ。こちらゴミ箱がありまして、フタが閉まらないような状況になっています。下の方にもゴミが散乱している状況です。結構パンパンですね。こちらは食べかけのたこ焼きと、レモンチューハイの容器でしょうか

撮影中、ゴミ箱に物を入れようとする男性が…。入りきらず、ゴミは落下。そのまま放置して立ち去ってしまった。

一夜明け、午前8時半――。

テレビ西日本・川崎健太キャスター
結構、酷い状況ですね。ゴミ箱パンパンです。昨日は、少しはみ出るかなくらいだったんですけど、もう前の部分かなり広い範囲でゴミがあふれています。ビニール袋とかプラスチックの容器とか、割箸も大量です。酷い状況ですね

前夜、満杯状態だったゴミ箱周辺は、ゴミが地面に散乱し、悲惨な状況となっていた。ほかにも、園内の至る所で放置されたままのゴミ。毎朝、公園職員が地道に拾っているという。

――コロナ禍前より状況は?

西公園管理事務所・原田弘司さん:
かなり悪い。利用者に言って、きれいになるならいいけど、ならない。花見客には、自分たちで持って帰ってもらいたい

西公園でもゴミは各自で持ち帰るよう呼びかけ。花見期間中は臨時的にゴミ箱を設置しているが、許容量を超え、放置も目立つ状況だ。

西公園管理事務所・進藤晴香さん:
花見期間中のゴミの量は、だいたい1日平均1.5トンぐらい出ている。景観維持のためにも、出したゴミは自分たちで処分して頂くようお願いしたい。きれいなサクラを見るためにも

4年ぶりにサクラの下で宴会が出来ることは本当にうれしいことだが、ルールとマナーをしっかり守ったうえで、お花見を楽しみたいものだ。

(テレビ西日本)

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