岸田首相は、北朝鮮の弾道ミサイルが飛翔中に、鼻の治療のため通院していたことについて、19日、記者団の取材に「病院内でも報告を受けていた。取り組みに支障はなかった」と強調した。

岸田首相は、18日に北朝鮮からICBM(大陸間弾道ミサイル)級のミサイルが発射された後、東京都内で慢性副鼻腔炎の治療に入り、首相官邸に到着したのは、ミサイルの落下後だった。
この対応を巡り、岸田首相は、19日に訪問先の岡山県奈義町で記者団から問われ、まず発射を覚知したのは「病院に入る直前だったと記憶している」と説明した。
その後の対応については、「報告を受け、ただちに迅速な情報提供と安全確認について、私から直接、指示を出した」などと述べた。
また、治療中も、「状況は病院内で逐次、報告を受け続けた。指示を行う態勢は、病院の中にあってもしっかりと整えた上で、状況報告を受け続けた」と強調した。

今回の治療については、「術後の措置をしてもらったということだ。意識は絶えずしっかりしていたし、その間、横で報告を受けて、私が話すことが十分可能な中での施術だった」と説明した。
その上で、「政府、官邸一体となった対応を進めていた。取り組みについては、支障がなかった」と述べ、治療がミサイル対応に与えた影響はなかったとの認識を強調した。
岸田首相は11日に慢性副鼻腔炎の治療で手術を受けた後、術後の処置のため通院を続けていた。