岩手・山田町には“運が良ければ会える”という神出鬼没のイメージキャラクターがいて、町のPRに一役買っている。そのキャラクターに会える“かもしれない”、冬の三陸鉄道に乗車してみた。

北国の冬を堪能!地元に愛される「洋風こたつ列車」

岩手県の沿岸を縦断する三陸鉄道。
2月までの土日祝日に「洋風こたつ列車」が運行されていて、美しい風景や海の幸が楽しめる。

三陸鉄道「洋風こたつ列車」
三陸鉄道「洋風こたつ列車」
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ボックス席に設置された机がこたつに
ボックス席に設置された机がこたつに

「洋風こたつ列車」では、アテンダントによるガイドやプレゼントなどさまざまなイベントが用意され、車窓には海、足元には暖かいこたつがあり、北国の冬を堪能できる特別な体験ができる。

列車に乗って景色を眺めていると、地元住民が列車に向かって手を振る様子が。

ガイド:
地元の方々が毎週末、こうやって見送りに来てくれます

福永一茂アナウンサー:
地元にこんなに愛されている電車なんですね、知らなかったです。これはびっくりしました

会えたあなたはラッキー?「オイッスさん」

出発から約40分が経過し、列車は陸中山田駅でいったん停車。
窓の外を見ると、そこには謎のキャラクターが…

福永一茂アナウンサー:
ちょっと待ってください、なんかホームに居ますよ。なんですか?電車に乗ってきましたよ

山田町 非公認キャラクター オイッスさん:
オイッス!オイッス!

声も高らかに突然現れたキャラクター「オイッスさん」は、県内有数の生産地である山田湾のカキをモチーフにした、山田町の非公認キャラクター。その存在は神出鬼没で、運が良ければ出会える町の案内人だ。

「オイッスさん」は、三陸鉄道・陸中山田駅から鵜住居駅間で不定期的に乗車し、山田町をPRしている。

山田町非公認キャラクター オイッスさん:
(鯨と海の科学館には)クジラの骨格標本がありまして、日本最大級と言われています

山田町非公認キャラクター オイッスさん:
目の前に建物がありますね。あそこに津波が来た高さが書いてあると思います。(山田町は)目の前が太平洋になっていますので、津波の被害が大きかった地区になっています。山田町はほかにも色々ありまして、ホタテも身入りがよく、貝柱が大きくて1口食べればおなかいっぱいになります

東京から来た観光客:
(こたつ列車は)暖かくていいです。(オイッスさんは)面白いと思います。沿線の見どころとかを教えてくれるのがすごくうれしい

カメラの前で着ぐるみを脱ぐ!? その“中身”は…

「オイッスさん」は約40分のガイドを終えると、ホームでこたつ列車を見送り、折り返しの列車で陸中山田駅へ戻る。

陸中山田駅に到着後、カメラの前で堂々と着ぐるみを脱いだ「オイッスさん」。

姿を現したのは、山田町で「びはんストア」などを経営する、間瀬慶蔵社長。

福永一茂アナウンサー:
間瀬さん、脱いでいいんですか?

びはんホールディングス 間瀬慶蔵社長:
脱いでいいと思います

福永一茂アナウンサー:
オイッスさんというのは、どういうきっかけで始められたんですか

びはんホールディングス 間瀬慶蔵社長:
山田町というと、カキがやっぱり最初にくると思うんですよ。やはりカキをメインにどんどん押し出していけば、10年後には「カキと言ったら山田町」となるようにしたい

2013年に開催された町のイメージキャラクターを決める大会で、残念ながら敗れた「オイッスさん」。しかし、このまま埋もれさせてしまうのは惜しいと地元の有志が協力し、生み出された。

びはんホールディングス 間瀬慶蔵社長:
カキもですが、地元・山田町が好きってことですね。山田町に生涯をささげてもいいくらい大好きです。山田町を軸としたいろいろな商品開発をして、いろいろな所とつながって買って食べてもらい、山田町を知ってもらいたい。(そのために)山田町では、色々な商品開発をしています

山田町を愛し、特産品を愛する「オイッスさん」の活動は、非公認ながら、地域に元気を届けている。

(岩手めんこいテレビ)

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岩手めんこいテレビ
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