日本各地で相次ぐ強盗事件をめぐり、フィリピンのレムリヤ法相は1月31日、日本が身柄の引き渡しを求めている容疑者4人の強制送還について、日本側が4人一緒の送還を求め、早ければ来週の月曜日(2月6日)以降に実現するとの見通しを示した。
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一連の強盗事件の指示役“ルフィ”などの疑いがあるとされる、渡辺優樹容疑者(38)、今村磨人容疑者(38)、藤田聖也容疑者(38)、小島智信容疑者(45)。4人はいずれも、フィリピン・マニラの入管施設に収容されている。
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2021年、藤田容疑者がフィリピン当局に逮捕された際の様子。マニラから約100km離れたリゾートに知人らと行った藤田容疑者は、突然、捜査員に声をかけられ立ち上がった。予想外の事態に動揺したのか抵抗する様子を見せていたが、最後は求めに応じボディーチェックを受けた。
スマホ6台所持…収容所での“自由な生活”ぶりが明らかに
収容所から遠く離れた日本の実行役に向け、犯行の指示を送っていたとみられる4人。
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現地での関心も高まりつつある。1月31日朝、さまざまな装備をまとった警官隊等で緊迫した空気に包まれていたのは、容疑者4人がいる入管施設だ。
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31日未明から現地当局による大規模な家宅捜索が行われ、入所者が違法薬物や携帯電話などを所持していないかなどを調べる捜索が行われた。
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現地当局は容疑者4人からも携帯電話などを押収。うち1人はiPhoneを6台所持していたといい、収容所内での自由な生活ぶりが浮き彫りとなった。
リーダー格の渡辺容疑者「ハオ」とも呼ばれていた
2019年、拠点としていたマニラのホテル跡地が摘発され、特殊詐欺グループの36人が拘束された事件。
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渡辺容疑者は、被害額約35億円にのぼる、この犯行グループのリーダー格だったとの証言がある。
渡辺容疑者の特殊詐欺グループで“かけ子”役だった男性:
(当時は)「ハオ」っていう名前でみんな呼んでいまして。
その後、容疑者らは強盗・窃盗へと手口を変え、フィリピンの収容所から日本の実行犯に指示していたとみられる。
強制送還の壁となってきた“ウソの訴訟”
日本側が求めていた容疑者4人の身柄引き渡しをめぐり、事態は大きく動いた。日本大使館と協議を行っていたレムリヤ法相は、日本時間の午後に会見を行い、新たな見通しを示した。
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フィリピン・レムリヤ法相:
現在書類待ちでまもなく送還が可能になる。
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これまで強制送還の“壁”となってきたのが、フィリピン国内での刑事訴訟だ。渡辺容疑者については、2021年5月、妻がフィリピン国内で「夫から殴られた」などと訴え、裁判中だという。
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レムリヤ法相は「容疑者4人のうち3人が訴訟を抱えている」とした上で、こう説明した。
フィリピン・レムリヤ法相:
訴訟は捏造されたものではないかという印象を持っている。フィリピン国内に留め置くためだけに起こされた訴訟の可能性がある。
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容疑者らが強制送還を逃れるための“虚偽の告訴”だとの見方を示し、強制送還への障害にはならないとの考えも示した。
来週にも“4人一緒に”強制送還へ
マルコス大統領の来日が来週に迫る中、現地でも大きな注目を集めるこの事件。
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日本の警察幹部は、捜査員の現地派遣や移送の手続きを踏まえると、容疑者の移送には「早くとも1週間程度かかるだろう」との見方を示している。
警視庁は渡辺容疑者ら4人をまとめて移送するよう要請し、警察庁や現地の日本大使館を通じて進めているフィリピン側との調整が済み次第、移送に向けて捜査員を派遣する方針だ。
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フィリピンのレムリヤ法相は取材に応じ、容疑者4人の送還について、日本側が4人を一緒に送還することを求めており、早ければ来週の月曜日以降に実現するとの見通しを示した。
(「イット!」1月31日放送より)