鈴木財務相は31日の衆院予算委員会で、子どもの数が多い世帯ほど所得税の負担が軽減される「N分N乗方式」の導入について、「色々と課題がある」と述べた。
「N分N乗方式」とは、所得税の課税の対象を「個人」ではなく「世帯」とした上で、世帯の所得を合わせた総収入額を世帯の人数で割って、それをもとに累進税率を適用して課税する方法。
日本維新の会の藤田幹事長は31日の衆院予算委員会で、少子化対策として「N分N乗方式」の導入について質問した。
これに対し、鈴木財務相は、日本は個人単位で課税しており、個人の所得に応じて異なる税率を適用する累進課税の仕組みを採用していると説明。
その上で、「N分N乗方式」を導入した場合、「課税単位を個人から世帯に改める」ことに加えて、「『共働き世帯』と比べて『片働き世帯』が有利になる」「高額所得者に税制上大きな利益を与える」などをあげて、「色々と課題があると承知している」と指摘した。