長らくSNSでも話題となってきたオムツの持ち帰り問題。オムツの使用頻度や排便で健康状態を保護者に確認してもらうことが“目的”とされてきたが、保育所と保護者双方への負担となることから疑問の声が上がっていた。この問題がやっと解決に近づいている。

保護者は衛生面も気になる

福島県福島市では、公立の保育所と市立の認定こども園の合わせて14施設で、この持ち帰りが行われている。

このオムツの持ち帰りをめぐって、加藤厚生労働大臣が負担軽減を図るため「保育所での処分を推奨」する方針を発表。保育所に対して、保管用のゴミ箱の購入費用を補助するなど取り組みを後押ししていく考えを示した。

福島市では公立・市立の14施設で持ち帰り
福島市では公立・市立の14施設で持ち帰り
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保護者:車の中に置いていくので、あまり長時間置きたくはない。衛生面が気になる
保護者:臭いとか、夏場は特に気になるかな
保護者:家の分もけっこう多いので、量も。それプラス保育所のもなので、捨てるのが大変

保護者にとっても処分は負担
保護者にとっても処分は負担

持ち帰りの負担は保育所も

オムツの持ち帰りは、保護者だけでなく、保育所にとっても負担に。使い終わったオムツを入れるゴミ袋は子どもごとに変える必要がある。

使用済みオムツはそれぞれのゴミ袋へ
使用済みオムツはそれぞれのゴミ袋へ

野田保育所・佐久間妃菜さん:大変だなと感じることは、名前を間違えて返さないように確認して入れてるって作業です

間違えて返さないように注意しながら
間違えて返さないように注意しながら

さらに、臭いが気になる場合は袋を二重にすることも。

野田保育所・阿部明美園長:
分別処理にも時間がかかってしまうので、それも負担の一つとなっています。保育所でオムツを処分することにより、保護者の方や施設双方の負担が減ることになると思います

双方の負担軽減になる
双方の負担軽減になる

子育てしやすい環境を

2022年の出生数は80万人を割り込むことが予想されているため、このような小さい変化を積み重ねていくことが大切になる。福島市では、2023年度の早い段階から使用済みオムツを保育所で処分できるように準備を進めているという。
保護者からは歓迎の声が聞かれたが、野田保育所の阿部園長は「今後はオムツを介さずに保護者に健康状態を説明することになるため、より丁寧な対応が求められる」とも話していた。

より丁寧な対応が必要に
より丁寧な対応が必要に

(福島テレビ)