新たな変異株「XBB.1.5」への置き換わりによる新型コロナの感染拡大に警戒が高まっているが、今、急速に増えているのがインフルエンザだ。

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厚生労働省が発表した1月2~8日のインフルエンザの報告数では、2022年のこの時期は50人だったのに対し、2023年は約462倍の2万3139人だった。

感染症に詳しい東京歯科大学の寺嶋毅教授に聞いたところ、インフルエンザ患者は毎週倍のペースで増えていて、インフルエンザとコロナの両方に感染しているケースもあるという。

そして、コロナに関しては、入院者数や死者数から推測すると、実際の感染者は発表されている感染者数よりもかなり多いと指摘する。

コロナ、インフルに加え花粉症も…違いは「かゆみ」

新型コロナとインフルエンザは、熱やのどの痛みといった症状が似ていることもあり見分けが難しい。加えて「花粉症」も症状が似ているといわれる。

寺嶋教授によると、コロナ、インフルエンザ、花粉症に共通するのが、鼻水やくしゃみ、倦怠感といった症状。これらの症状だけで見分けるのはかなり難しいという。

見分ける際のポイントは、花粉症にしかない「かゆみ」だ。花粉症の場合は、目や鼻などにかゆみ出る人が多いが、コロナやインフルの症状にはない。一方で、発熱や節々の痛みが出たら、コロナやインフルなどを疑った方がいいという。寺嶋教授は「迷ったら自己判断をせずに医療機関を受診するように」と呼びかけている。

2023年は花粉が多い

2023年は特に花粉が多く飛ぶと予測されている。

2023年の花粉の飛ぶ量の予測を見ると、全国的に多く、特に東北から関東にかけてが非常に多い。

花粉が飛ぶ量は、前の年の天候に左右される。2022年の夏はかなり暑くて日照時間が長かったため、2023年は花粉が多く飛ぶという。関東でも2月上旬あたりが飛び始めるため、今のうちから対策が必要になりそうだ。

明治大学の齋藤孝教授は、「自分なりの“センサー”があると思う。目がしょぼしょぼする、かゆいというのが僕の場合の“センサー”です。日常から寝不足にならないように、免疫力を高めるように。コロナとかインフルにもいい対策になると思う」と話す。

寒さや乾燥で特に免疫力が落ちやすい季節、体調をこまめにチェックするようにしたい。

(「イット!」1月13日放送より)