人気のパティシエとチョコレート店がコラボし、しっとりとして柔らかく海外で人気急上昇中だという「ソフトクッキー」の専門店を名古屋市千種区にオープンした。

「多様な人が働く職場を増やしたい」…夏目さんの願いに柴田シェフが共感

名古屋市千種区の猫洞通に11月末にオープンしたスイーツ店。イチゴやチョコ、マロンなど、10種類のソフトクッキーを販売している。

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店名は「ABCDEFG 〜タケシとQUONのお菓子な関係〜」。

立ち上げたのは、名古屋を拠点に世界で活躍する「シェ・シバタ」の柴田武シェフと…。

愛知県豊橋市に本店を構え、全国52拠点を展開する「久遠チョコレート」代表の夏目浩次さんだ。

柴田武シェフ:
ここ1年というか、すごく世界的にアメリカンソフトクッキーが、駅だったり空港だったりパリのお菓子屋さんでも出している所が一気に増えたんですね。日本に広めていきたいなと

具材がたっぷり入り、しっとりとした食感のソフトクッキーは、今世界中でブームになりつつあるという。

夏目浩次さん:
甘ったるいイメージがアメリカンソフトクッキーってあったんですけど、(柴田シェフが考えると)大胆なんだけど繊細、すごくおいしくなって面白いです

2人がコラボするきっかけとなったのは、名古屋のチョコレートの祭典「アムール・デュ・ショコラ」。2022年、ブースが偶然隣り合わせになり、障害者雇用に積極的に取り組んできた夏目さんが、多様な人が働ける職場をもっと増やしたいと、柴田さんに相談したのが始まりだった。

柴田武さん:
夏目さんが今までやってこられたこととかを詳しく聞くことができて。僕が今まで全く触れていない領域だったので。スイーツというカテゴリーの中で、地域または日本の中で貢献できるのであれば

レシピは柴田シェフが考え、夏から久遠チョコレートのスタッフの研修がスタートした。

久遠チョコレートの工場は、6割が体や心に障害がある従業員のため、様々な工夫がこらされている。

スタッフの母親:
(息子は)自閉症なので、聞くことより目から入ることの方が理解しやすい。プレートで何グラムというのを見て、すごくスムーズにできている

アイスクリーム店でよく見る「ディッシャー」を使うと、簡単に適量の生地がすくえて、しかもふんわりした焼きあがりになるという。

夏目浩次さん:
優しく混ぜていくだけということが、何か手先を求めるものではないので、これはいろんな人ができるんじゃないかと思って

オープン当日は、朝から続々と客が来店した。

女性客A:
すごく栗の風味が感じられて美味しかったです

女性客B:
しっとりしているんですけど口に溶けていくような、すごく食べやすい

評判は上々のようだ。

夏目浩次さん:
みんなすごいやりがいを感じてくれている。「えっ、シェ・シバタの?」って、本当にうれしいし、働いているみんながすごい誇らしくやってくれる

柴田武さん:
実は「ABCDEFG」まである店名というのは、世界中探してもないと思うんです。ただ皆さんが知っている言葉

皆が簡単にできるように、でも世界でここだけの味を。シンプルで豊かな味わいのソフトクッキーの店は、名古屋からまた全国へと広がっていくかも…。

(東海テレビ)

東海テレビ
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