北海道では誰もが運転中に遭遇したことのある野生のシカ。特に秋以降、冬にかけてはシカとの衝突事故が増加している。どう防げばよいのか取材した。

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これはJR花咲線で撮影された様子。線路を沢山のシカが渡っている。

JR北海道では12月5日から、秋以降、シカなどの野生動物と列車との衝突が多発していることを受け、夕方から夜間に走行する花咲線と釧網線の一部の列車で減速運転を行っている。しかしシカとの衝突は列車だけではない。

田中 うた乃 記者:
今シカ2頭が道路を渡っていきました。非常に危険です

北海道内ではシカと車などの衝突事故が相次いでいる。

2022年10月、道東の標茶町の国道でシカと接触したはずみでワゴン車とトラックが正面衝突し、3人が死傷した。

さらに、11月18日には登別市の道道で、バイクがシカと衝突し50代の男性がろっ骨を折るケガをした。

道警の調査によると、シカとの事故は、10月から12月が最も多く、年々増加傾向にある。

中でも夜間の発生が全体の85%を占めている。

専門家はシカが強い光に弱いことから、夜間の運転に注意を呼びかけている。

北海道大学文学研究院 立澤 史郎 助教:
夜間は車のヘッドライトがシカに当たるが、シカの方は完全に目つぶしを受けているので実は何も見えていない。それに加えてシカの方も凍結した所がすごく苦手なんです。夜間に凍結した道路上でシカを見つけた場合は、見えていないですし、蹄が滑って逃げられません

凍結路面が苦手というシカ。衝突を防ぐにはどうしたら良いのか。専門家は…

ディ・クリエイト 上西 一美さん:「ハイビーム走行」をして、いち早く発見できるようにすること。それともう一つは、速度を守っておくということが大事。人の反応時間は「もしかすると飛び出して来るかもわからない」という時と「まさか飛び出してくるとは思わなかった」という時では、大幅に変わる

突然車道に飛び出してくる野生のシカ。特に夜間や見通しの悪い場所ではいつもより慎重運転が必要だ。

北海道文化放送
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