2022年6月19日。石川県珠洲市で最大震度6弱を観測した地震からき半年が経過した。クラウドファンディングで特産品の生産を復活させようとする動きなど、不安を抱えながら暮らす市民の思いを聞いた。

能登半島の最北端を襲った震度6弱

2022年6月19日午後3時8分頃。最大震度6弱の地震が珠洲を襲った。

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珠洲市民:
震度6弱って出たんだって

秋末械人アナウンサー:
木製の塀が道路に崩れてしまっています。

街のシンボルだった鳥居は無残な姿となった。

この地震で男女7人がけが。

過疎と高齢化がすすむ珠洲市に大きな爪痕を残した。

職人の人手不足で進まない復旧

あれから半年…

屋根が崩れた家の修理はまだ終わっていない。

記者:
地震から半年経ったが、屋根瓦の修復具合はどうですか?
被害にあった家主:
応急処置に毛が生えたみたいなもの。雨は漏れないけど本格的な春になったら瓦屋がきて点検する予定です。

原因は職人の人手不足。まだ仮復旧にとどまっている住宅が2割ほどあるという。

被害にあった家主:
どうしようもないです。大きい地震こなければと思うだけです。怖いですね。

一歩一歩 前に進む珠洲市の人々

一方、こちらは…

珠洲特産の七輪を作る窯だ。

地震で窯はすべて崩れ、被害額は700万円ほどに。一時は廃業も頭をよぎったが…

丸和工業 玉置仁一社長:
従業員のみんなが頑張ったおかげで思ったよりも早く修復できました。

クラウドファンディングなどで資金も集め、窯は年内に完成予定だ。半年以上かかったが、ようやく再スタートが切れるという。

飯田町のシンボルだった春日神社の鳥居。

地震で崩れたあと、境内の隅に積み上げられたままとなっていた。

しかし…

春日神社 葛原秀史宮司:
本当に駆け足で半年が過ぎていった気がします。一歩一歩進んでいる感じはあります。

葛原宮司が「進んでいる」と感じる理由。それがこちら。

鳥居や燈籠の再建に向け、11月から始めたクラウドファンディングだ。目標額500万円のうち46%にあたる232万3000円が集まった(12月19日時点)

鳥居は来年7月の燈籠山祭りまでに再建する考えだ。

着実に復興に向かう珠洲市。一方、珠洲市では、12月16日までの半年間に震度1以上の地震を112回も観測し住民が不安を抱えているのも事実だ。

危機意識と防災意識を県民全員で共有していかねばならない。

(石川テレビ)

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